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喧嘩両成敗の知恵

法律に従っていれば、よりよい社会になるわけではない。
戦争も侵略国の法律に則って、行われてきた。

近代国家の下で警察権力が現れたのは、ごく最近であり、
中世ではそれぞれの自衛団が、治安を守ってきた。

司法権も成立していない状況では、公正な裁判は期待できず、
争いが起こること自体、大きな社会的コストが発生した。

そこで編み出された知恵が、喧嘩両成敗である。

理非を問うていれば、さらに戦いは激しくなるので、
戦い自体を禁止すべく、双方を死罪にした。

コンプライアンスが叫ばれるなか、
小さなコミュニティは存続の危機にある。

小さなコミュニティで訴訟が発生して、
いいことは何もない。

喧嘩両成敗の知恵が必要である。


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