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間違いだらけの顧客中心主義(10)〜「Z世代という区分けはいらない」

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皆さんこんにちは。通販エキスパート協会事務局です。

当協会は文字通り「通販のエキスパート」を目指す方々に向けた資格「通販エキスパート検定」を実施しています。

第9回で顧客戦略のお話をしましたが、今回はそれと関連して「Z世代」について考えてみたいと思います。

私は2つの意味で顧客中心主義の実践をする上で「Z世代」という区分けはいらない、というか有害だと思っています。

1つ目は◯◯世代というくくり方にもう限界が来ているのではないか?という疑問。2つ目はペルソナを批判したのと同じ理由ですが、顧客理解は自社データベース上にある購買、その前後の行動履歴、コンタクト歴(問い合わせ、苦情、返品交換など)、顧客アンケート回答結果などのデータをまずフル活用すべきだからです。この2点について、以下すこし補足してみます。

1つ目は◯◯世代というくくり方についてですが、かつては世の中の流行やライフスタイルは、世代を単位に動いていました。雑誌を思い浮かべてみると分かりやすいですが、特に女性誌は10代から30代前半くらいまでにかけて数歳単位でターゲット読者層を分けていました。
当時の雑誌編集や広告代理店の人たちは「流行は自分達が仕掛け、終わらせせるもの(そしてまた次の流行を仕掛ける)」という発想が強かったように思います。
実際、メジャー雑誌で特集が組まれると、その世代の読者は一斉に影響を受けていました。「こうしないと乗り遅れる」「こうしないとダサい人だと思われる」という強迫観念も強かったように思います。

しかし、ある世代全体にメディアが流行を仕掛けて、またすぐに終わらせる戦略も、もう2000年代前半くらいには消費者側の嗜好の多様化、ネットを通じた情報収集能力の向上に伴って通用しなくなりました。これは日本だけでなく先進国全体で起きた現象です。

「嗜好が多様化し、マスメディアの情報よりも、自分と属性の合致するネットコミュニティでの情報を重視する」
ということなら、もう世代で消費者を論じる意味は有りません。
中高年齢層もデジタルデバイスに慣れていけば、同じ特性を示すようになることは容易に想像できます。

◯◯世代マーケティングなどという言い方は「昔の夢よもう一度」と考え、未だに影響力を行使したいと考えているメディア側の勘違いなのではないでしょうか。

そして2つ目の自社データによる顧客理解についてです。年齢は顧客理解の変数の1つに過ぎません。同じ世代の中にも多様な購買行動をとる顧客が存在することは、自社データを分析すればすぐに分かります。
せいぜい「スマホで情報収集、購入、感想の共有などのプロセスを完結させている傾向が強い」程度のことは世代の特徴として括れても、大事なことはそこから先の理解です。

というわけで、また数年経つと「これからポストZ世代」とか「◯◯世代の登場」などという人たちがきっと出てきますが、参考程度にしておき、
たんたんと自社顧客の多様性とその変化の把握に努めましょう。
0.1ミリ単位で図れる定規を持っているのに、わざわざ10センチ刻みの定規を使う必要は有りません。


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