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まだ誰も知らない村、五十鈴村 - おど森稽古日報.4

五十鈴村、という名前の村を作りました。
いずれ おどり祭りの盛んな土地としてひっそり名が知れてゆく村です。名が知れてゆく…といっても、お祭りを調べていたりお祭りを巡っているごく一部のマニアの間だけで。

架空の町を作るのが大好きです。
ミュージカル作品は今のところ全て架空の町です。
『ひとりぼっちの夜』の舞台は 巡瑠璃町(めぐるりちょう)
『ひみつの箱には、』の舞台は 舟出町(ふないでちょう)

『おしまい おしまい』入場特典!新宿眼科画廊での講演でした。

まるでゆめのようだ では
『おしまい おしまい』の空山川一家が住んでいる星川町五丁目
『おうどん』という朝ドラコントの舞台はおまんま町の麺屋通り
『マーガレット、または』は愛媛をモチーフにしたヒメノイエ

…こうして並べてみると、色んな架空の町を作っているんですねえ。発表していないものもあるし。

稽古をしているときは、五十鈴村に住んでいるような気持ちになります。そして布団に横たわって、「ああ、あの町や村はどこにもないんだ」と不思議な気持ちになる日々。いや、なんでしょう。今まではそんな風に思わなかった。

今回は今までより村の歴史や成り立ちをしっかり考えているせいでしょうか。五十鈴村にいる・五十鈴村から離れている、という感覚があります。起きている時ほど、夢を見ているのかも知れません。…どういうこと?笑

稽古日報

今週は盛りだくさんでした。
新曲がきて、その日のうちに振付のスケッチがつきました。

止め通しを行い、全体像を把握。
月曜に来た曲をなんとかかんとか台本を見ずに歌い切った役者たちに大きな拍手を送りつつも、芝居のテンポやナンバーの完成度はまだまだ。何が足りないか、何が余分か、が浮き彫りになるのは大変良いことです。

わたし

最近「駄目出し」という言葉が廃れつつありますが、この日の稽古終わり、私は私への駄目を自ら出しまくり台本を削りまくりました。無駄を削いでいく。いくら大事だと思っていても、何度だって聞かせたい台詞でも、余分は余分。上演時間が限られているという問題もあります。
「言葉にする必要がない」とか「役者の芝居や表情で十分わかる」とかそういうこともあります。脚本を書くときはどうしても文字だけなので、言葉が必要です。しかし演劇は言葉だけで進めていくものではないので。

そしてスケッチだった振りがつき、このミュージカルの中でも楽しい2曲が出来上がりました!私が出演者だったら(いや出演者なんだけど)この2曲に出たい。出たすぎる!と思いました。出ません。

〈ご主人純恋歌〉

止め通しの次の日は返し稽古。
カットした台本を即座に思い切り試してくれる役者たち。みんな対応力ある…!ありがたいカンパニーです。
合わせて本番の大道具の位置確認をして、振付や動線を修正・微調整。

我々のような小さなカンパニーで大道具を取り入れることはかなり挑戦です。監修・星潤と名のつく人が毎日バラして持ち運んでいます。稽古場に着いたら星くんが組み立てて使えるようにしてくれます。装飾は私がやります。うーん、ハンドメイド!
絶対に去年まではやれなかったことです。そして別に人手が増えているわけでもないのに今年は挑戦できている。なんだか少し嬉しくなってしまいます。

私のわがままを実現してくれる星くん、そしてそれを効果的に使ってくれる佑介くんに頭が上がりません。皆さんはこんな人数でオリジナルミュージカルを作らない方がいいです。笑

振りを覚えて代役にも入ってくれる監修・星潤

今日は、

衣装まわりの買い出しに行ってました。
架空の町だというのに自分の中にしっかり設定があるせいで「この着物可愛いけど違う…」「本当はこういう柄の着物が買いたい…」と嘆きながら買い物をしています。笑
でもこれが楽しいんですよね。なんなんでしょう。読んでいる方に、何を言ってるんだと思われるかも知れません…。

というわけで、毎日着物を見てたら着物にハマりそうです。
わたしの周りの着物好きな方、色々教えてください。

衣装のアイデア出しや小道具製作もやっている私ですが、全部全部ワクワクしてしまいます。「ものづくり」が好きなんだなあ…と何度だって再認識しています。これじゃ売れねえよ!笑

今日のところはこの辺で。次の稽古日報もお楽しみに。
では、またいずれ。

公演情報

ミュージカル『おどり村と妖の森』

◎公演日程 
6月17日(土)     18:30
6月18日(日) 12:30 / 17:00
開場は各開演30分前
※18日昼公演、残席僅かとなっております!

◎劇場 武蔵野芸能劇場 小劇場
〒180-0006 武蔵野市中町1丁目15番10号
JR三鷹駅 北口より徒歩1分

◎チケット(全席指定)絶賛発売中〜!
・通常チケット
S席6,000円 / A席4,800円 ※残席僅か!
・応援チケット
S・A席 共に+1,000円(ポストカード付)
・もっと応援チケット 
SS席(パンフレット・出演者サイン入りポストカード付)9,000円

チケット
https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=71790&
配信
https://s.confetti-web.com/detail.php?tid=71961&

◎スタッフ
作・演出:ひらたあや
作曲:樹原孝之介
振付:落合佑介
監修:星潤

◎あらすじ
 とある村に 神を宿す巫女の血を引く娘が生まれる。15歳のお祭りの日、その体に神を宿すべく舞の稽古を重ね…遂にその年がやってきた。彼女は祭り当日〈妖の森〉へ行き、神を宿す儀式をしなくてはならない。踏み入るのを禁じられ、妖が住むといわれている森で…。
 巫女の娘・ウズメは舞の稽古で出会った天真爛漫な少女・ヒコと、村はずれに住む少年・イズナと意気投合し、彼らは揃って〈妖の森〉へ足を踏み入れる……。

人間も、妖も、神さまだって、みんな歌って踊りだす。
日本の歌と踊りのはじまりを考える、国産ファンタジー・ミュージカル。

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