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エンジョイベースボールを体現する男 DeNA度会隆輝から目が離せない!

k4/26(金)横浜スタジアムでのDeNA対巨人の一戦。
1点を争う好ゲームの決着を付けたのはDeNAのルーキー度会隆輝選手の満塁ホームランでした。

開幕から1番を任されるも、試合前まで14打席ノーヒットと大ブレーキ。
8番での出場となった試合での涙のホームランとなりました。

度会選手は2002年生まれの21歳。
父はヤクルトで活躍した博文さん。
3歳から野球を始めると、小学生でヤクルトジュニア入り、中学生で全国優勝を経験、高校は名門横浜高校に進学し甲子園出場とまさにエリートコースを進みます。
高校卒業後のプロ入りはならずも、社会人ENEOSで大活躍。

昨年、DeNA・ロッテ・中日の3球団からドラフト一位指名を受け、強豪の結果DeNAに入団。
奇しくも、横浜高校→ENEOS→DeNAと横浜のチームを渡り歩くこととなりました。

俊足巧打で細身ながらもパンチ力を兼ね備えた度会選手はオープン戦から大活躍。
打率4割3分4厘でオープン戦の首位打者を獲得。
あっという間に「1番ライト」を定位置にしました。

成績はもちろん、ファンを魅了したのはそのプレースタイル。
はつらつとしたプレーと明るいキャラクター、端正なルックスで、DeNAファンのみならず他球団のファンも度会選手の虜になりました。

中日ファンの僕もその一人です。

オープン戦で結果を残した度会選手はいきなり大爆発!
「1番ライト」で開幕スタメンに名を連ねると、プロ2打席目でいきなりホームラン!翌日もホームランに4安打とその実力を遺憾なく発揮。

ベンチでも大きな声で盛り上げ、ヒーローインタビューでは満面の笑顔で「最高でーす!」と声援に応える。
まさにニュースターの誕生を予感させる試合でした。

試合中にも笑顔を見せ、全力でプレーする姿はまさに「エンジョイベースボール」を体現しています。
野球が仕事になる喜び、大観衆の前でプレーする爽快感。
憧れたプロの舞台を存分に味わい、肌で感じていたことだと思います。

昨年夏の甲子園で慶応高校が優勝を果たし、「エンジョイベースボール」という言葉が大きな注目を集めました。
長年慣例となっていた坊主頭ではなく、爽やかな髪をなびかせながら時に笑顔を見せプレーするそのスタイルは「新しい学生野球のあり方」とも評されました。

ただ、エンジョイベースボールはただ楽しんで野球をやることではありません。
精神論や監督からの押し付けを排除し、選手たちが自主的に考え行動し、楽しみながら一つでも上の高みを目指すことです。

僕も小学校で野球をやっていましたが、練習メニューや試合でのサインは全て監督やコーチが決めたもの。
ミスをすればこっぴどく叱られ、いつの間にか試合中に打球が飛んでくるなと祈るようになっていました。
ミスが怖くなった僕は中学校に上がるタイミングで野球を辞めました。

もちろん、監督・コーチも少しでも上手くなってほしいと思って厳しい練習をしてくれていたと思うし、実力を伸ばした選手も沢山いました。
ただ、負けた後の反省会でのどんよりとした空気は「エンジョイベースボール」とは言えないものでした。

選手自らが思考し、トライ&エラーを繰り返す中で失敗にも意味が芽生えてくる。そして、高みを目指せるようになる。
それがまさに「エンジョイベースボール」の真髄なのではないでしょうか。

度会選手のENEOS時代の監督である大久保秀昭さんは、自身が慶応大学の選手だった時代に当時の監督から「エンジョイベースボール」を叩き込まれたそう。

度会選手とも濃密な関係を築きました。

そんな度会選手も一線級の投手と対戦が続くと成績は徐々に低迷。
明るいプレースタイルは、成績が伴わなければ一転批判のもとに。

成績の振るわない度会選手をスタメンから外せ!という声もあった中、気分転換も含めて初の8番起用となったゲームで早速結果を残しました。

ホームラン直後、突き上げた右腕をすっと降ろし、厳しい表情を作った度会選手。守備に就いた際には涙も見せ、様々なプレッシャーと戦ってきたことがうかがえます。

そのプレースタイルには様々な声があるのかもしれません。
しかし、そんな声も跳ね除けるほどの活躍と笑顔を見せてほしい!

エンジョイベースボールを体現する度会選手から目が離せません!


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