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赤穂緞通の手入れによる予測事例

つづれやでは、赤穂緞通に限らず、堺緞通、鍋島緞通などの絨毯の手入れを行っておりますが、これらの事例は予め予測できるものですが、防ぎきることはできません。また、予測不可能な場合もあります。自然の成り行きと見ていただければ幸いです。段通の強度や染色の退化を少しでも遅らすことが目的です。新品には戻りません。これらをご理解していただければ幸いです。

日本三大緞通のしみ抜き・お手入れについて


・日焼け
日焼け知らず知らずのうちに日光や蛍光灯から出る紫外線のため染色に影響があり変色や退色があります。例えば、畳が日焼けするのと同じです。

変色
シミが付いて一か月以上の時間が過ぎるとシミの成分が酸化し変色しています。ブラウスの襟が黄ばむのと同じです。

退色
直接間接に日光にされるされる事で退色していることがあります。

傷、擦りきれ
手入れすることで目立たなかった古傷が目立ってきます。又、傷口が拡がります。

カビの発生
高湿度の中で使用又は保存されていた場合、カビが発生し直らないことがあります。例えば衣服のカビと同じです。

生地の劣化
長年のご愛用により摩擦や強い押し付けや、お手入れなどで手羽先が摩耗し擦り切れています。またこの度手入れすることで今まで以上に摩耗します。

シミの出現
洗浄により表面の汚れが綺麗になったため目立たなかった変色や隠れていた汚れが現れてくることがあります。

風合い変化
お手入れすることで風合いが変わります。表は木綿の風合いを温存し、裏地は赤穂段通独特のパリッとした風合いに仕上げます。織られた年代や織り手さんの技がそれぞれの風合いの味に繋がります。

・型崩れ
手入れすることで生地の1〜2パーセント内で縮みや型崩れが生じます

・藍染の色止め
藍染めの色を止める事は出来ません。洗う毎、手入れをする毎に藍が水に流れ落ち少しずつ変化をしていきます、藍染の色が移り変わる風情を楽しんでください、それが藍染本来の趣です。

・織りムラ
表面が綺麗になることで目立たなかった織斑が見えることがあります。

・灰汁の滲み出し
水で手入れする為、長年蓄積された埃や澱粉糊が古くなり、灰汁となって浮き出てきます。

・澱粉糊の劣化
100年余り経った赤穂段通の澱粉糊が古くなり灰汁となって浮き上がります。時代遅れな手法ではありますが、機械の力を借りるのではなく、自然の力を借りて確実に灰汁を処理します。つづれやに伝わる洗い張りの技を駆使した特別な技です。

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しみぬき工房 つづれや
代表:田川 芳弘
住所:〒678-0172 兵庫県赤穂市坂越1754番地
フリーダイヤル:0120-975-354
TEL / FAX:0791-48-8059
営業時間:午前9時~午後6時  定休日:日曜日・祝日

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