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「選挙と政治」

この文章が表に出るときには衆議院選挙の結果が出ているはずです。どうなったかはわかりませんが・・・。という書き出しで今回のコラムを書き始めようと思っていましたが、開票と同時に自公の過半数は余裕で確保されたようです。
これまでになかった共産党を中心とした野党共闘がどれだけ効果があったのか、現時点での個人的な印象ではそれほどインパクトを与えずに終わるだけのように思います。自民党がそこそこ負け、立憲がそこそこ勝ちという結果で終わりそうです。

甘利氏や石原氏など大物議員が小選挙区で落選したようですが、それでも自民党は盤石であり、もし次の参議院選挙でも負けるようなら、岸田さんの代わりを立てることになるでしょう。しかし、それもすぐに立て直すでしょう。
問題は野党共闘の方に思います。共産党の評価が人によってさまざまなのかもしれませんが、個人的には共産党と共闘というのは最後の最後の起死回生の一発逆転的な戦法のように思います。それを使ってまで戦った選挙の結果にしては、大したことなかったという結果と言わざるを得ないように思いますが、いかがでしょうか。
立憲を中心とした野党が30議席くらい伸ばしたとしても、それは共産党の協力があったからとなり、結果的に野党内で影響力は共産党だけが増すという結果と、野党共闘に加わらなかった維新が第二の公明党のポジションに一歩近づくという結果に終わるように思いますが、さてどうなるでしょうか。

大きな話はここまでにして、この文章を読む多くの人はここ大隅半島で生活している人が大半のはずです。私は4区で社民党の候補として立候補した米永さんにインタビューでお世話になったので、出発式に行ってきました。そのときに新聞社の記者がきていて(おそらく他に若い人がいなかったからだと思いますが)インタビューを受けました。そのときに私は、「個人的には社民党の政策には反対です。それでもここに来たのは、この町では政治についての話はタブー視されています。特に自民党への反対意見を公に発言するのには勇気が必要です。そのような空気を変える必要があると思うので、ここに来ました。」と話しました。

今回の選挙はおわりましたが、これからも選挙はあります。自分が応援した政治家や政党が当選しても落選しても、それは一回の選挙の結果にすぎません。私たちの生活は続きます。そしてそれが政治です。そういう意味では選挙と政治は違います。さらに、忘れてはいけないのは、主権者は私たち国民だということです。どんな代議士が選ばれようが、どんな政党が躍進しようが、私たちが主権者として自分たちの町や社会を自分たちでつくるという意識が必要です。「どこどこの先生がいないとこの町はダメになる!!」とか「どこの党が政権取ったら○○だー!」なんていう意見は親方日の丸のとても情けないもののように私は思います。これは与党野党のどちらを支持するとかは関係なく、この町全体に広がっている有権者の意識のように思います。これが変わることがない限り、この社会は政権交代があろうがなかろうが何も本質的には変わらないように思います。

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