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土屋ゼミ 2023年 中日新聞社訪問

 夏期休暇が終わりに差し掛かり、秋学期も目前となった10月3日、土屋ゼミ11期生は中日新聞社に赴いた。本稿では、中日新聞社見学の様子を名古屋に前乗りした筆者の記録とともに振り返る。


10月1日


18時30分:
 10月3日に控える中日新聞社訪問に向けて、筆者は一足先に名古屋入り。名古屋でひとり暮らししている旧友に泊めてもらう算段だ。

19時00分:
 名古屋の友人と地下鉄「今池駅」で合流。その足で中華料理「味仙」へと向かい、夕食を済ませた。どうやら名古屋名物「台湾ラーメン」発祥の名店らしい。平日の夜だったがおよそ30分も並んだ。注文はもちろん「台湾ラーメン」!と思いきや、私も友人も辛い物がダメだったのでおとなしくチャーハンとピータンを注文。なんのために味仙へ来たのだろうか。とはいえやはり名店、どちらのメニューも美味だった。特にチャーハンは、ベースとなる中華風の味付けがうまみとコクの両方を兼ねそろえており、エッジのきいた中華の醤油風味を卵のまろやかさが包み込む、まさに逸品といえる一皿だった。

10月2日

10時00分:
 地元の銭湯で入浴後、「ひとっぷろ浴びたところで朝食でも行くか」と思ったが、友人と昼食にラーメンを食べる約束をしていたので、朝食は抜くことに。ラーメンへ向けて腹を空かそうということでバンテリンドームまでお散歩。併設されているイオンでショッピングを楽しんだ。(豆知識:バンテリンドーム横のイオンは地元民から「ナゴジャ」と呼ばれているらしい。バンテリンドームの旧称「ナゴヤドーム」とイオンの旧称「ジャスコ」を組み合わせて呼んでいるのだ。)

12時30分:
 ショッピングも済んだところで、お待ちかねのラーメン!向かったのは名古屋の学生ご用達という「二代目英吉家」。友人曰くごはんが無料&お代わり自由で財布にやさしいんだとか。店内に入ると、凄まじいとんこつのにおいが筆者の鼻腔を刺激した。「このにおいがいいねと君が言ったから、10月2日はラーメン記念日」などとくだらないことを考えていると、筆者の注文した「かため・濃いめ、ほうれん草、のりトッピング」のラーメンが着丼。これをご飯と掻き込むのが至高なのだ。

お待ちかねのラーメン

13時30分:
 店を出てから「栄養補給も済んだことだし、シャチホコでも見に行くか」と意気込む筆者に隣の友人が一言「俺の家に戻ってゲームしようぜ」と言ってきた。筆者は耳を疑った。名古屋という観光名所豊かな街を初めて訪れる者に、「ゲームしようぜ」などとはよく言えたものである。「お前に常識はないのか」という言葉が口から出かかった。当然、筆者は急ぎ友人宅へ戻り、夜まで「大乱闘スマッシュブラザーズ」に興じた。

10月3日

8時00分:
 銭湯でさっぱりした後、友人と「コメダ珈琲店」のモーニングを堪能した。店を出て、友人とはここでお別れ。

11時00分:
 名古屋駅にて昆野幹事と合流。徒歩で中日新聞社本社まで向かうことに。筆者の住む埼玉にも大宮や浦和といったいわゆる地方都市が存在するが、そのいずれもが中心となる駅から10分も歩けばビルも姿を消し、ただの住宅街になる。しかし「日本三大都市」と称されることもある名古屋は違った。名古屋駅から20分ほど歩いても、依然ビルの立ち並んだ都会の風景がその様相を変えることはなかった。やはり他の地方都市と比べても頭一つ抜けているのだなあと思った。

中日新聞社正面玄関前


13時00分:
 中日新聞社本社に到着。「ここが中部地方情報インフラの中心地だ」といわんばかりの大きな七階建ての建物だ。建物の上部に見える「中日」の文字や中日新聞社のロゴはどこか威厳があり、筆者の緊張感も高まる。屋上に設置されたヘリポートは今にもヘリコプターが飛び立ちそうな感じがしていて、「いつどこで何が起ころうと、必ず駆け付け取材するぞ」という気概が伝わってくるようだった。

13時30分:
 「慣れない名古屋の地で現地集合することはできるのか」という不安はあったが、病欠1名を除いたゼミ生全員が指定の時間までに無事到着。地味に快挙である。さすがにそのくらいの社会性は持ち合わせていたようだ。
 時間通りに集合した我々は、社員の方の案内のもとで社内を見学させていただいた。広々とした作業場、大量の紙束が置かれた机、響き渡る時報……。朝刊の制作時間ではなかったので、慌ただしい現場を見ることは叶わなかったが、普段入ることのないオフィスの様子や雰囲気に終始圧倒されっぱなしの我々であった。
 見学を終えた後は、早稲田大学OBの若手記者との懇談会が行われた。男性女性2人ずつで携わっている仕事もバラバラの方々で、様々な観点からお話してくださった。先輩方の就職された経緯や新聞社での働き方、具体的なお仕事の内容など、まさに新聞社の実態を捉える「生の声」だ。就活を控える3年生にとって非常に貴重なお話を聞くことができた。

会議室にて みんなどこかよそ行き…


16時00分:
 次のイベントは、OB記者の伊神孝信氏へのインタビュー。土屋ゼミの3年生は学生二人組でインタビュー調査を行うのだが、その第一弾だ。ただし今回は予行演習ということで、学生達はあまり喋らず、土屋先生に進行していただいた。筆者はただただ聞いていただけだったが、タイムキープの難しさだったり質問の挟むタイミングだったりと、学べることは多かった。伊神氏のお話も面白かったが、詳細は別記事で上がると思うのでここでは割愛。写真の右側にいらっしゃるのが伊神さんだ。写真撮影にも和やかに応じてくださっている。

伊神氏とインタビュー担当者


19時00分:
 インタビューを終え、中日新聞社を後にした我々は昆野幹事が予約してくれたお店へ直行。そう、打ち上げである。飲み放題プランのお酒で乾杯し、料理に舌鼓を打ちながら談笑した。鳥刺しやみそ鍋、手羽先など…名古屋ならではの料理をご馳走していただいた。ここまで張っていた緊張の糸がほぐれて、どこかリラックスした様子の土屋ゼミ11期一同。語彙が貧相で申し訳ないが、料理は美味しかったし打ち上げは楽しかった。

名古屋メシで打ち上げ!


21時00分:
 そろそろ終電の時間が迫ってきたということで、筆者は遺憾ながら途中退席することに。こんな時間に終電を気にしたのは人生初のこと。急ぎ足で名古屋駅へと向かい、新幹線の自由席のチケットを購入。そのまま慌ただしく名古屋を後にするのだった。

24時00分:
 日付も変わろうとするタイミングで無事帰宅。就寝の支度をしながら思い出を振り返る。なんと忙しく濃い旅だったのだろうか。この経験を通じて、新聞というメディアについて理解が深まり、インタビュー調査に向けての意識が高まった。楽しいだけでなく学びの面でも充実した滞在だったと感じる。


文責:土屋ゼミ11期生 彦由、福岡