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Future Work-Style Design もう「オフィス」とは呼ばない。 "+TIECe"(ティーク)誕生!

超ロングセラー商品「オフィス」もついに…

 前noteから、しばらく時間が経過してしまった。
緊急事態宣言は解除、国内都道府県をまたぐ移動も可能になったり、プロスポーツも再開されたり、と徐々に日常を取り戻しながらも、個人的には海外への渡航が早く出来るようになるといいなぁと願うばかり。
 この間、何を考えていたかというと、多くの方が悩んでいる「これからのオフィスの役割・目的は?」ということに対して、自分なりに整理をしていた。

戦後70年、「はたらく場」というニーズに対して提供された″オフィス“、という商品は何も考えずとも必要とされた、超絶圧倒的プロダクトであった。
これまで「価値や目的」をそこまで問われなかったのに、昨今は「不要でしょ!」「何の為に?」となっているのは少し不思議な感もある。
冷静に考えると、こうした商品の変化・誕生・
衰退って一般的には当たり前に起こっていて、
僕の世代で、一番印象的なのは「写真」かなぁ。
子供の頃、父親はカメラで撮影し、24枚撮りなんかのフィルムを現像に出していた。そのうち、「写ルンです」に代表されるインスタントカメラが出てきて、観光・イベントでは手軽に持って行ったりその場で買ったり。
次に、誕生したのは、デジカメだった。デジタルデータで、写真を楽しみ、現像すること自体珍しい行為になったのである。そのデジカメも、今はすっかり見かけなくなり、スマートフォンに置き換わる、という具合。
このプロダクトイノベーションは、わずか30年くらいの間に起ったにも関わらず、ロングセラーな
「オフィス」は70年も売れ続けたという見方が出来るのではないだろうか。

そして今、どんな因果なのか、COVID-19という
この新型ウィルスが、異業界のベストセラー商品を進化させる機会を運んできた、というわけである。「オフィス」という唯一無二だったワーク
プレイスは、在宅やサテライト等多様なワーク
プレイスが其々の強みを活かしながら機能分担をしていく構造に置き換わるが、その中で
「オフィス」は本当に無くなってしまうべきなのか、というとそうじゃないと確信している。
(前回記事 新たなワークスタイル「HUB&SPOKE」構想 参照)

「オフィスは今後も、形・目的を変えて、という条件付きで必要である」と公言してきたが、形も目的も変わったのであれば、それはもう違う商品じゃないのか!?ということに気づき、
「そうか!多くの人を悩ませているのは、この新しいワークプレイスの誕生・商品の変化に困惑しているんだな」と納得しつつ、自分なりに未来の
ワークプレイスを定義してみた。
もう「オフィス」という全てを総称したプロダクト・呼び名ではなく、多様なワークプレイスの中の1種として、それを”+TIECe“(ティーク)と
呼びたい
と思う。

これからの‟ワークプレイスに求められる役割“の再定義

 4年程前に自社向けにABW(Active Based Working)タイプのワークプレイス造りをした時、
「これからのオフィスは、とにかくコラボレーションを加速させるハード」という1点集中型で思考していた。今回、再定義にあたり、僕の壁打ちになってくれたのは、世間では何かと話題な、2020年4月入社の新卒メンバー4人。入社と同時に、
強制的在宅ワークを体験した彼らには、僕には
無い新鮮な実体験を有していることに期待。
「もうオフィスと呼びたくないんだよね」という僕のワガママな想い付きに約2ヶ月間、週に1度
くらいのペースでディスカッション相手になってくれた、ありがとう。そして、行きついた答えが、”+TIECe(ティーク)であり、オフィスに
成り替わるワークプレイスに重要な4要素と、
その関連性を示したものが以下の
「WORK TREE」である。

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第1要素【Inclusion/相互を理解し合い、心理的安心感を与える土壌】
全ての始まりは、やはり、ここにあると思う。
どんなに能力が高い人が集まった集団でも、お互いのことを知らず、理解していなくては発展的協業は産まれないだろう。また相互を認識していても、そこに心理的セーフティネットや信頼がなくても結果は同じではなかろうか。
最初は、コミュニケーションって単語も出たりしたのだが、それよりも、この深い意味での許容・包括って方がしっくりくる。これがしっかりと豊かな土壌となることで、これから先の3要素がイキイキしてくる、だから「土」。

第2要素【Training/育成・学習を継続的に行い、組織・個が持続的成長をする】
在宅ワークでの不安・不満指標も高かった、
「気軽に質問できない、様子が分からない」。
会社には、知識や経験にバラツキある人々が存在し、今後一層、働き手の流動化は進むだろう。
そんな中で、若手育成や我々ベテラン勢だって
学び続けるって習慣も欠かせない。この「幹」が
しっかり太く高く育つことで、次の成果へ繋がっていく。

第3要素【Engagement/向かうべきベクトルを共通化し、それを推進するチカラ】
人事領域の素人である僕が、今更、解説することもないと思うが、ちょっとだけ。
調べてみると、このEngagementは様々な意味があるが、結局のところ、「チームの原動力」ってことだと理解している。仕事をしていると、やっぱりミスも起こるし、衝突もある。仕事外のことが上手くいかなくて落ち込むときだってあるし。大事なのは同じチームにいる同僚・メンバー・
上司部下が同じベクトルを向いていて、力強い、かどうか。
ということで、「葉」に任命します。笑。

第4要素【Creativity/多様な知恵と経験が産み出す創造性】
いよいよ、最後の要素・創造性の「実」がなります!
「イノベーションじゃないの?」と思われる方もいるかもしれませんが、そんな簡単に飛び出すものじゃないのが実感値。小さなアイデア、少しの改善、ちょっとした想いつき、そんなことが溢れた先には、きっとそのうちイノベーションも起こる!くらいの気概でいたい。
僕は、昨今、テレワーク時の“生産性”ばかりが問われること自体にはとても疑問を持っている、
創造性から目を背けてない?
チームには様々な経験をしたメンバーが、其々の専門性や知識をもって事業に参画している。それらを組み合わせて、新しい価値を「創造」する。

【最後に、+と、eについて】
“+TIECe”(ティーク)とは、
「+Training. Inclusion. Engagement. Creativity. Place」の略である。
このワークプレイスは、4大要素を+(増幅する)機能を有し、ワクワクはたらくことを支援する
場所。
もちろん、テレワークでも、協業は出来るし、
オンライン研修等も成立するだろう。
しかし、物足りないと感じた人が大半であるのも事実。それって至極当たり前な反応だと思う。
様々なワークプレイスを目的に応じて使いこなす新しいワークスタイルにおいて、それでも尚且つ存在を期待される場所として、
 ”+ TIECe“(ティーク)と名付けたい。
一緒に考えてくれた若い世代は「ティークって
めっちゃ可愛い♡」って、僕に心理的安心を与えてくれました。笑。

“+TIECe(ティーク)では、見える景色も違ってくる~WORK EARTH~

 これからのワークプレイスとしての
“+TIECe”(ティーク)は、前述の4大要素を増幅させる場、なのだが、ワーカーそれぞれにとって皆同じだけ重要なのかというと、それも違うのであろう。組織・チーム・プロジェクトグループには本当に多様な人が存在するわけで、誰にとってもそれぞれの要素が同じだけ期待されているわけではなく、違っていて当たり前なのだ。
以下の図では、その構造を描いてみた。ビギナー
(新人・中途入社・若手)から、ミドル(中堅
社員)、ベテラン社員が、それぞれの働くステージ毎にこの「WORK EARTH」を旅するが如く、
価値発揮をする。各々が果たす役割やミッションは違えど、この“+TIECe”(ティーク)と、
それ以外のワークプレイスを行ったり来たり
しながら、ワクワク・充実した仕事をしている、
未来のワークスタイル。

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今はまだ「働くこと」がネガティブと捉えられているのも事実だし、その働く場の代表として存在してきた「オフィス」。結果的に緊急事態宣言解除後にあちこちで聞こえてきた「オフィスにはもう戻りたくない」。

僕は、人々がワクワク仕事を楽しめる
ワークスタイルとワークプレイスを提供していきたい。

「オフィス」さん長年ご苦労様でした。
これからは“+TIECe”(ティーク)が貴方の
やれなかったことを実現していくね😊



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