XAudio2シリーズとは
技書博2アドカレ第二弾、12/08(日)担当の土田ゲーム技研です。
今回はXAudio2シリーズの紹介を行いたいと思います。
この本は元々「サウンドプログラムの入門書がどこにもなーーい!」という、私の心の叫びから生まれた本です。
グラフィックスプログラム系の本は書店に行けば山ほど売っているのに、サウンドに関する本を探しても皆無です。なぜなんでしょう?
たまにあるかと思ったら、難しい数式とか何を言っているのかわからない理論とかのオンパレード。どうみても大学や大学院用の教科書です。
「欲しいのはコレジャナイ、しょうがない、無いなら自分で作ってしまおう!」という経緯で誕生しました。
「入門XAudio2」
まず1冊目、「入門XAudio2」の紹介です。
「XAudio2」という、WindowsとXBOXシリーズ共通のサウンドAPIがあるのですが、初めてそのAPIを触る人がすんなり音を鳴らす事が出来る、完全初心者用向けの入門書です。
SDKインストールや環境の構築方法、サンプルのビルド方法やAPIの関数マニュアルも完備し、とにかく未経験でも・誰でも、PCから音が出せるようになる、をモットーに作られています。
マニュアルや専門書というよりは、SNSのような口語体で書かれていますし、時々業界の裏話なども混じってて、読んでて楽しめるように作られています。
「初級XAudio2」
その続編になるのが、「初級XAudio2」です。
「入門XAudio2」読了を前提とし、さらに深堀りしたサウンドエフェクト効果にフォーカスした1冊です。
この本を読めば、リバーブやエコー、イコライザーなど、サウンドで良くあるエフェクト効果を、PCで鳴っている音に自由自在に掛けられるようになります。さらに上級者には自作エフェクト作成ができるよう、サンプル例と、各エフェクトの動作原理解説も入っています。
入門よりはちょっと難易度が上がっていますが、小難しい理論や数式が大嫌いな作者の本ですので、安心して下さい。
なるだけ理解しやすいように、工夫して書かれていますし、もし何かわからない事があれば、遠慮なくSNSで私に質問して下さい。
そのサポートも込みの商品です。
これで終わるの?
いえいえ、XAudio2シリーズはまだまだ終わりません。
既に「中級」はストリーミングとフォーマットデコードを、「上級」は3Dサウンドとサラウンド出力を扱う予定で準備中です。
でも1冊仕上げるのに4か月くらいは掛かってしまいますので、気長に発売をお待ちください。
会社の新人研修で使われている
実はこの本、最初は自分自身の完全趣味で作り始めたのですが、いつの間にか会社の新人研修やインターン研修でも用いられるようになりました。
とにかく初心者向けに作られている点が評価されたのだと思います。最近では新卒面談なんかをすると、「読んでます」「もうクリアしました」なんて報告をしてくれる学生さんを何人も見ます。
まさにそういう人々用を狙って作った本ですので、嬉しい限りですね。
BOOTHでは書籍版・電子版両方を頒布中ですので、よろしくお願いします。
電子版もいいですが、書籍版も一家に一冊、どうでしょうか?
272ページもあって分厚く、結構笑えますよ?(笑)
同人誌即売会で出た質問
では最後に、同人誌即売会で出た質問のいくつかをお答えしましょう。
MACやLinuxでは動かないの?
すいません、XAudio2というAPIはマイクロソフトのものなので、Windows専用です。スマホでも動きません。
XBOXでも動きますけど…そんな開発機持っている一般人は居ませんよね?
C言語を知らないんですが、読めますか?
すいません、Web系の開発者の方だと思うんですが、C言語とVisualStudioという開発環境を一通り理解している必要があります。
C++言語は知らなくても大丈夫です。
サウンドプログラムって何ですか?作曲とは違うのですか?
音声ファイルを作るのが作曲、その音声ファイルをPC上でリアルタイムに加工しながら再生するのがサウンドプログラムです。
サウンドプログラムを習得すれば、音の大きさや再生速度、その他エフェクト効果などをプログラムで後付け出来ます。
ミュージックプレイヤーを自作出来るようになるだけでなく、ゲームサウンドのような複雑な演出が思いのままです。
サウンド系は全くの素人なのですが、難しくないですか?
大丈夫です、完全な初心者でも読めるように、難しい理論解説や、数学を用いないように説明しました。音楽の理論なんかも出て来ません。
中高生以上なら読めるのをモットーに、言葉遣いもSNSのような文体を心掛けました。