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視覚障害者はプログラマーとして生きられるか さよなら VSCode統合ターミナル。こんにちは Windows Terminal

こんにちは、土田淳也(@mocoatuya)です。
網膜色素変性症という目の病気により視覚障碍者となりながらも、プログラマーとして生きていくために考えたこと、実践したことなどを綴る記事です。

本記事では、NVDAを用いてプログラミングをする際のターミナル環境はVSCodeの統合ターミナルよりもWindows Terminalを使用したほうがよいと感じましたのでその理由について記述していきます。

注意:NVDA設定項目のフォーカスの追跡にチェックを入れないとWindows Terminalでの読み上げができません。

環境

OS:Windows10
スクリーンリーダー:NVDA
音声エンジン:JTalk
音声:tohoku-f01
ブラウザモード1行の最大文字数:40
エディタ:VSCode
ターミナル:Windows Terminal 

理由1:NVDAのブラウズモードとフォーカスモードを切り替える必要がない

VSCodeの統合ターミナルでは、フォーカスモードでも一行ごとにターミナルの出力を読み上げさせることができます。しかし、一文字ずつの読み上げをさせるためにはブラウズモードに切り替える必要があります。このようなフォーカスモードとブラウズモードの切り替えは手間がかかります。また、ブラウズモードの読み上げではNVDAの設定項目にある「ブラウザモード1行の最大文字数」の影響を受けるため、文構造の切れ目が分かりづらく、読み上げの理解が難しくなるという問題もあります。

これに対して、Windows Terminalではブラウズモードとフォーカスモードの切り替えの必要がありません(切り替えることがそもそもできないです)。
以下にNVDAを用いた操作の一部を示します。

一文字ずつの読み上げ: NVDAキー+ 左右キー
一定の塊ごとの読み上げ: NVDAキー+ Ctrl +左右キー
一行ごとの読み上げ: NVDAキー+ 上下キー
コビー: F9でコピー開始位置をマークしたのちに、F10を2回押す

理由2:コマンド履歴を読み上げることができる

ターミナル操作では入力の際に上下キーによりコマンドの履歴を呼び出すことができます。VSCode統合ターミナルでは、呼び出したコマンド履歴の読み上げが上手くできません(ブランクと読み上げられたりする)。

Windows Terminalであればコマンド履歴も上手く読み上げることができます。

理由3:Vimなどの一部アプリケーションの読み上げが安定する。

VSCodeの統合ターミナルから呼び出したVimなどのアプリケーションは読み上げが上手くできません。それに対して、Windows Terminalで呼び出した場合は上手く読み上げができることが多いです(Vimは上手く読み上げができることを確認)。

まとめ

NVDAを使用する場合のターミナル環境はWindows Terminal一択なのではないかと思いました。最近は画面を全く見ずにドキュメントを読む練習やコーディングの練習をしていますが、目で画面をみる場合と比べて非常に時間がかかります。どのようにすれば効率的にこのような作業をおこなうことができるのかを考えることが今後の課題です。記事をお読みいただきありがとうございました。

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