大きな古時計

長男が
生まれて初めて語った言葉は
とけい
だった。

彼は
なぜか
時計が大好きで、
しゃべる前から
よく時計を指差していたので
「あぁ、時計だね」
と応じていた。

だから
パパママより先に
とけい
としゃべったのだろう。
第一子だったので、
そんなイレギュラーなことある？？？
と
びっくりした。

彼は
時計ならば
なんでも好きだったが、
特にアナログ時計が好きだった。

時計屋さんにもらったパンフレットは
絵本がわり。

時計の写真を印刷してカードにしてあげたら
とても喜んで
並べて遊んでいた。

そして子守歌は
大きな古時計。
寝付きの悪い彼のために
何回リピートしたことか…

わたしが
毎日毎日
大きな古時計
を歌っていたら、
平井堅さんも歌い始めた。
CDを買い
わたしの代わりに
歌ってもらった。

そんな彼が
いよいよ社会人。

今でも
時計が好きなんだそうで…

社会人になるお祝いに
腕時計を買ってあげた。

すぐに物をなくしちゃう彼だから
お高いものではないけれど、
そんなの関係なく
「時計」っていうだけで
もう
すごくうれしかったみたい。

この日のために
長年
とけい…
とけい…
と言い続けたんだよ！
甲斐があったわ！
だそうです。

なくさないといいね。
社会人
おめでとう！！