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サンタさんが見てるよっ!

四兄妹を育てているのだが、
振り返ってみると
けっこういい加減な子育てをしてきた。


長男が小さかった頃には
わたしも若くて忍耐力があったので、
何があっても
ゆっくりと子どもの話を聞いて対応する…
なんていうことを心がけていた。

これが
第二子第三子…
となるにつれて、
わたしは徐々に歳をとり、
いいかげんになり、
なんとかなったなー
という子育て経験が増え、
理想の子育てを目指そう
というまじめな気持ちが低くなり、
結果
めんどくさいときには
「効果的な手段」
に頼るようになった。

ゴネた我が子への
効果的な手段…
それは
「究極の脅し文句」だ。


今でこそ
穏やかでニコニコの三男だが、
幼児時代には
一生分の反抗期を凝縮したかのように
毎日プンスカしていて
なかなかすごかった。

そんな三男が
獅子舞の獅子を大変怖がっていたため、
究極の脅し文句は
「そんなことしてたら、獅子が来るよ!!」
だった。

もはや
人前で
「ししくるよ!」と言っても
人様には
ちんぷんかんぷんなのだが、
三男には効果テキメン。

プンスカぎゃーぎゃー言いだして
手が付けられないときも
「ししくるよ!」のひとことで
ピシィーーーッ!となる。

だから
ここぞというところで
とても便利に使わせてもらっていた。

イヤダイヤダと言い出して
どーにもならない我が子を
脅し文句で動かす…
なんて、
とても褒められたもんじゃないけど、
他のご家庭でも
もしかしたら
ちょこっと思い当たること
あるんじゃないだろうか。


さて…
友人の家には
穏やかなお兄ちゃんと
激しく自己主張する妹ちゃんがいて、
友人は
この妹ちゃんに
かなり手を焼いていた。

ある日。

絶好調でゴネだした妹ちゃんに向かって
友人が、
「サンタさんが見てるよっ!!」

脅し文句を発動した。

キョロキョロと天井を見回し
はっ!として
ピシィーーッ!となる妹ちゃん。

なになに??
その脅し文句。
そして
妹ちゃんは
何を見回したの??

友人に聞いてみると…

サンタさんは
いい子にだけプレゼントをくれる。
クリスマスにプレゼントをもらうためには
1年間いい子にしてなくちゃいけない。
サンタさんは
いい子かどうかちゃんと見ている。
…と話をしたところ、
しっかりした妹ちゃんは
「サンタさんはどこで見てるのか」
と聞いてきたという。

友人は
とっさに
防犯カメラを指さして
あれだ
と。

さらに
煙探知機や
人感センサーなど
天井に設置してある監視系のものは全て
「サンタさんの監視ネットワーク」
なのだということになった。

優しいはずのサンタさんが…
あちこちから監視している
閻魔大王的な立ち位置に…

以来
妹ちゃんは
天井にセンサー的なものがあると
ピシィーーッ!
となるのだそうな。


季節を問わず
「サンタさん見てるよっ!」
と言う友人と
天井を確認する妹ちゃんは
はたから見たら
何だそりゃ
という感じだが…
ふたりとも
めちゃくちゃ真剣なのだ。

妹ちゃん、
ほしいプレゼントがもらえるといいね!🎄

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