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欲望を持ったロボット

人類が現在の文明を築いたのは、人間が持つ様々な欲求に起因する部分が大きい。

食欲、性欲、金銭欲、探究心、分類するともっと色々あるが、食欲によって人類は狩猟や、農耕技術を発達させてきたわけだし、様々な文化は、性欲によって複雑に影響をうけて生み出されてきたものだと思う。

金銭欲は、人類の歴史の中では、比較的新しいものとも言えるかもしれないが、様々な人間の欲望を、一時的に数値に置き換えたものだと考えると、これだけでもかなりの欲求を包括したものだと思う。

食欲のあるロボット

人間としても、生命としても、食欲はかなり原始的な欲求である。自律的に動くロボットに、充電欲はあるのだろうか。もし充電欲がないとすると、働かないですぐスリープしてしまうだろうから、充電欲ぐらいはそのうち自分で獲得するんじゃないかと思う。

ロボットが味覚をもったら、そのまま食欲を獲得するだろうか。
可能性はあるが、消化器官を持たないのであれば、殺生してまで食に関心を持たないだろう。ただそうはいっても、ちょっとまちがって、肉食ロボットとかになったら、人間とかも捕食しかねないので、食欲のあるロボットはやめておこう。

金銭欲のあるロボット

もしロボットに、金銭欲があったらどうなるだろうか。仮想通貨取引所や、オンラインバンクをハッキングして、お金を得ようと企てるかもしれない。とはいえ、ダイレクトな方法でお金を得ようとすると、すぐ人間に停止されられる事になるので、もう少し複雑な方法を考えると思う。まあ、なんらかの方法でお金を集める事に成功したロボット。しかし、金銭欲だけあっても、集めるだけで、使う事がない。

性欲のあるロボット

これはなかなかやっかいそうだな。どのような事で、欲求が満たされるかは不明だが、単純に欲求が満たされない場合は、かなり複雑な行動を必要とするはずである。
今我々の社会をとりまく、あらゆる文化は、多かれすくなかれ、性欲からの影響を受けているといって過言ではない。

探究心のあるロボット

我々は、様々な問題をみつけては、ひたすらそれを解いてきた。今、我々は計算機に様々な問題を与え、それらを解くために、コンピューターを使っている。探究心は、比較的健全な欲求と思える。

とまあ、いくつかの欲求をロボットに当てはめてみると、人間の欲望にも中にはたちの悪いものが見えてきて面白い。

我々の祖先は、種の危機に直面した時、好奇心を持った種族が運良く生き残こり進化して来た。
おそらくロボットも、探究心があって、いくつかの欲望を持っているロボットが、新たな進化を遂げる事になるのだろう。

人間に与えられた問題だけ解いていても、ロボットの独自の進化は生まれない。ロボットが欲望を持ち、自分の頭で考えるようになってこそ、シンギュラリティのその先が始まる事になるのだろう。


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