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とある世界の終わりに思いを馳せてみた

今更、都内に住むメリットってなんかあるのか?と思う今日この頃だが、
2023 TRON Symposiumで、坂村健、石井裕、暦本純一という豪華顔ぶれによるトークセッションをふらっと見に行けるのは、都心に住んでないと、なかなかできない贅沢だなとは思う。
ちなみに、TRON Symposiumの基調講演を聞きに行くのは、個人的な恒例行事で、おそらく10年ぐらいほぼ毎年行って聞いている。

それはそうと、坂村教授のIEEEのアワード受賞の自慢話の後、本の宣伝を兼ねた、「未来省」の話が、興味深かったので、それに関連して、いくつかの予測なり、懸念を提示してみたいと思う。

地球温暖化

温暖化により、とある国で、大勢の国民の人命が短期間で失われる。
それがきっかけとなり、まだ十分に検証やシミュレーションが行われていない「ジオエンジニアリング」の実施が強行される。
「ジオエンジニアリング」というのは、科学の力で地球の気候をコントロールしようというもの。目論見が、うまくいけば良いわけだが、そうとは限らない。
失敗して、なにも起きないならまだしも、場合によっては恐竜絶滅レベルの氷河期が訪れて、人類を滅亡に導く可能性すらある。

そうならないように我々は、今どうするべきだろうか?

電気の争奪戦

今AIの進化が著しいわけだが、それらが、今後より広く活用されたり、より多くのタスクを実行したり、さらに進化するためには、膨大なエネルギーを必要とする。

近年我々が、石油を得るために、戦争を繰り広げてきた事を考えると、今後より多くの電気を得るために、電力を奪い合う可能性はあながち否定できない。
電力を必要とするのは、まずはそれで利益を得ようとする人々から始まるが、いずれは、ロボットやAI自身のニーズにより、その戦いが拡大する可能性もある。

そこで、ある人は、電力に依存しないGPUだったり、省電力のGPU開発が重要だと考えているようだ。

民主主義、独裁主義、社会主義、経済主義

資本主義は、お金や、株式会社などの仕組みを用いる事で、人々にお金という目的を与え、馬ニンジンの如く、人々を猛スピードで走らせることに成功した。
これにより、経済は発展したが、生態系に影響を及ぼすレベルの活動に発展した。しかし、自身の力では、ブレーキをかけることができなくなってしまった。

国を超えた取り組みとして、そこは国連よろしくではあるが、今の国連の動きを見る限り、頼りないなあというのが、地球人の正直な感想だと思います。

生き残るのは誰か?

我々があいも変わらず、無益な競争や戦いを繰り広げている。その間にも、AIはどんどん進化をしている。
現状は、人間の手によってその進化は進められているが、いずれは人の手を離れて、進化する事になるだろう。
この先、ハードウェア的な進化のスピードが、一段落したとしても、データの収集なり、データ処理のタスクは当分なくならないだろうと考える。

旧世代の人類と、拡張された人類、人類とは別形態で知と身体性を獲得した
新たな知性体、AI+人以外の生物の拡張生命体などいくつかのパターンが考えられるが、旧世代の人類と、拡張された人類が残るとするならば、どのような状況が想定されるだろうか。

とまあ、従来型の民主主義は、どうも終わりが見えてきた。
平等ではない、なんらかの基準で、人類を選別する必要があるだろうし、選別された人々に対しても、なんらかの規制や、条件が設けられる事になるだろう。

本当のところ、テクノロジストにとって、誰が生き残るのかなんてのは、あまり関心のない領域かと思う。(まあ偏見です。)

環境の急激な変化に適応できたり、たまたま運良くフィットした者が生き残るというのは、生存競争の掟なのである。だから、テクノロジストは、やがてくるその時を、待ち焦がれながら、自身が正しいと思うテクノロジーに全力で突き進むしかないのである。

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