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妄想を止めるな。~「妄想する頭、思考する手」読書感想~


寝る前読書のすゝめ


夜寝る前に30分ほど本を手に取るようにしています。

この寝る前というのがポイント。本の中で気になった言葉に付箋をふったり、口に出して読んでみることで脳という名のノートに漠然と書きなぐっているような感覚になる。

そして翌朝、付箋を付けた言葉をブログにまとめる。

すると、気が付けば脳の引き出しに収まったような感覚になる。これが所謂「思考の整理学」でいう寝かせる。

多少頭に入ってこない文章も一旦読んでおくと翌日には理解できていたりするから脳は面白い。


昨日の自分はなぜこの言葉にひっかったのか?


そんなわけでここからは付箋で記した言葉をまとめる。さてはて過去の自分はなぜこの言葉にひっかったのか。それをひも解くと発見があるはずだ。


妄想する頭、思考する手


ユーザーインターフェース研究の世界的第一人者による
アイデア発想法の決定版!
「新しいことを生み出したい」すべての人へ!
「妄想=やりたいこと」を実現するための思考と戦略


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今の常識からすると「ふつう」ではないが、もしかすると未来では本当に「ふつう」になるアイデアということかもしれない。

企画、アイデア、発想、ブレインストーミング、、、

考えることは仕事に限らず、生きていれば行うことができる人間の特権だ。突飛な考えは今は「ふつう」ではなくても、将来当たり前のアイデアになるかもしれない。

誰もが思いつかないひとりの妄想が未来を創る。そう考えると妄想の見え方は変わってくる。



「みんなが知らなさそうな面白いものを持ってきて紹介する」会議があるとなると、ふだんの行動も変わる。「みんなの知らなさそうなこと」を見つけるのは大変だ。だから、面白い話を求めて興味の対象を広げたり、自分の好きな分野をさらに深堀りしたりする。その時点で「既知」が増えるわけだ。

妄想を推奨すればチームは途端にクリエイティブになる。

アイデアを多数決で決める、A案・B案あるうちの折衷案にしてしまえばアイデアは「ふつう」で詰まらないものになってしまうだろう。


失敗を褒める教育


失敗が重要なのは、それが「自分で取り組んでいる課題の構造を明らかにするプロセス」だからだ。
失敗を悪いことだと考えるから、「褒める教育」ばかりが持て囃されるのではないだろうか。問題を共有して一緒に改善していく。むしろ「失敗を褒める教育」をすべきなのかもしれない。

「褒めて伸ばす」はできたことを褒めるのではなく、チャレンジしたことを褒めるに変えてみるとどうだろう。例えば野球の場合、盗塁をしてもアウトになっても褒める。セーフになったら褒めるのは当たり前だが、次の塁を積極に狙った姿勢こそ褒めるべきであって結果は後でついてくるものだ。

たしかサッカー日本代表の本田はカンボジアの監督を務めたとき、ミスしたときにガッツポーズしろ!とか言っていたが、あながち筋の通った指導法ともいえる。


努力する才能


(イチローの話)テレビで見ていると、練習について語るときの彼の目が輝いている。まるで成績を上げるために練習しているのではなく、練習の質を上げるために成績を上げているようにさえ感じる。
人からやらされることはそんなに長く続けられない。「こんなの自分には難しい」と思ったら、放り出したくもなるだろう。学校の勉強と同じだ。でも、自然に手が動いてしまうような、好きでやっていることは、いつまでも続けられる。人から「もうやめなさい」と言われてもやめられない。

「好きこそものの上手なれ」とはよく言ったもので、とことん好きなものを見つけたら勝ちなんじゃないかと思う。だからこそ好きでないものを極力やらせない、強制しないことが大事。

もちろん生きていく上で最低限やりたくないことも存在するが、とことんやれることを見つけて没頭できる仕事を見つけたら、もうそれだけで幸せだ。

親目線でいえば、我が子にはとことん没頭できる仕事は何かを一緒に考えていきたいなと思っている。そのためには子どもの夢を親が妄想してもいいんじゃないかな。


妄想は現実の違和感から生まれる


妄想は、現時点での最先端から始まるわけではない。むしろ、現実の世界に対して違和感を抱くことから始まる。

AI、VRや拡張現実といった最先端のテクノロジーを知らなくてはアイデアは生まれない、そんなわけはない。むしろドラえもんやSF漫画くらいの壮大な物語から新しい発明は生まれる。壮大な物語が生まれるのはもちろん妄想からだ。

妄想から生まれたアイデアを形にするには、とにかく手を動かして試してみることが大事だ。新しい技術も同じで、うまくいかないところもあるだろうけど、とりあえず使ってみなければそれもわからない。

あれこれ考えずまずはやってみる。私個人はむしろ手を動かしながら考える方がスピードは増すし、改善点もすぐに見えるくるだろう。

PDCA(PLAN→DO→SEE→CHECK)のPDはセットくらいが良い。

まとめ


いまこそ人類は妄想力を試されているのではないかと思う。

起きた課題に対しての解決策を考えるのはもちろん必要なことだが、現実の違和感から生まれる妄想で未来を豊かにできるほど素晴らしいことはない。

今年のゴールデンウイークも生憎ステイホームなので、ひたすら妄想しながら手を動かして過ごしてみるのも一考だ。




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