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お伊勢参りの旅⑦~伊雑宮・瀧原宮~

 伊勢神宮で御朱印をいただけるお宮は7つ。そのうち伊雑宮と瀧原宮は伊勢市から少し離れています。なのでお伊勢参りは必ず車で行きます。

伊雑宮

伊雑宮(いざわのみや)
御祭神 天照大御神御魂
鎮座地 三重県志摩市磯部町上之郷
(皇大神宮別宮)

 皇大神宮鎮座後に、倭姫命が御贄所(みにえどころ、皇大神宮に奉るお供え物を採るところ)を決めるために志摩に訪れた後、伊佐波登美命(いざわとみのみこと)がこの地に神殿を創建し、天照大御神の御魂をお祀りしたそうです。

 伊勢市から伊勢道路を南下すること30分、畑と民家に囲まれた、とても静かな場所に鎮座しています。鳥居をくぐると沢山の木々に囲まれた参道が真っ直ぐ続きます。

二手に分かれていますが、社殿へは左側を進みます。
歩いてきた参道を振り返る形での撮影

 参道を進むと2本のスギ(夫婦杉)が目に入ります。1本がもの凄く傾いているのが印象的です。倒れているのではなく、本当に斜めに生えています。何でかはわかりません。
 このスギの先に社殿があります。

 こちらには境内社もないのでお詣りを済ませたら参道を戻りますが、先程行かなかった右側の道に行きます。

 ちょっと分かりにくいですが、勾玉の形をした勾玉池です。表面は水草がおおって緑色になっています。

 もう1つの見所は「巾着楠」。根元が巾着のように膨らんでいます。これも理由は分かりません。樹齢は700年ともいわれています。なんでもパワースポットらしいです(個人的にはあまりパワースポットって言うのには興味ないです)。

 最後に御朱印を頂いて、最後の目的地、瀧原宮へ向かいます。

瀧原宮

 伊雑宮から一旦伊勢市を通って50分、少し奥まった山間に鎮座しています。

 鳥居をくぐると参道が長く延びています。境外別宮の中では一番大きいように思います。ただ歩いているだけで、凄く清々しい気持ちになります。

参道を進んでいくと橋があります。火除け橋になるのかな?

 橋を渡ると御手洗場の案内板があります。右手に進むと川に続く緩やかな坂があります。頓登川(とんどがわ)という川です。内宮の五十鈴川と同じ感じですね。

 何とも穏やかな流れで、水の音が心地よいです。あの、水が流れる音、鋤なんですよね。こちらで手を清めてから参拝です。

瀧原宮(たきはらのみや)
御祭神 瀧原宮 天照大御神御魂
    瀧原竝宮 天照大御神御魂
   (たきはらならびのみや)
鎮座地 三重県度会郡大紀町滝原
(皇大神宮別宮)

 瀧原宮は他の別宮とは少し変わっていて、まず、お宮が2つ並んでいます。しかもどちらの御祭神も天照大御神の御魂を祀っています。理由は分かっていませんが、一節には内宮のように「和魂」と「荒魂」を分けてお祀りする形の原型になっているという考えもあるそうです。なので、瀧原宮が和魂、瀧原竝宮が荒魂、ということなのかも知れませんね。

瀧原宮
瀧原竝宮

 まずは瀧原宮にお詣りし、続いてお隣の瀧原竝宮にお詣りします。そのあとに、瀧原宮の横の石段を登ったところにある若宮神社(わかみやじんじゃ)、その石段の手前にある長由介神社(ながゆけじんじゃ)にお詣りします。長由介神社の御祭神の長由介大神は、瀧原宮の御饌(みけ、食事のこと)を司っているそうで、内宮と外宮の関係の原型なのかも知れないですね。

若宮神社
長由介神社

 他にも不思議なこともあり、瀧原宮には御船倉(みふなぐら)というものがあります。

写真の左側の小さな建物です(2021年3月撮影)

 この御船倉とは、ご神体を入れる御樋代(みひしろ)を納める舟形の器=「御船代(みふなしろ)」を収納する倉とされています。御船倉は「儀式帳」にもあり、古くから存在する建物なのは確かですが、現在は他の宮社には存在せず、瀧原宮のみにあるものだそうです。

 再び長い参道を歩いて戻りますが、鳥居の向こうの灯りが違う世界から現実の世界に戻っていくような感じがしました。これは他の境外別宮に共通する感覚で、鳥居が異世界への出入口に思えました。事実、鳥居の内側は異空間のような神聖な気に満ちていました。

御朱印

 御朱印もしっかり頂きました。

 いただいた7つの御朱印です。やっぱり、シンプルが故の迫力と威厳を感じます。何でしょうね、惚れ惚れとしてしまいます(笑)なんだか、この後に他の神社の御朱印をいただくのをためらってしまっています。なので、来年、また伺って、この続きに御朱印を頂こうと決めました。

 これにて伊勢参りは終了です。流石に7社全部まわるのは大変かも知れませんが、内宮と外宮は、是非一度、しかも早朝にお詣りして欲しいと思います。今回は外宮に朝7時に着きましたが、次行くときはもっと早い時間に伺おうと思います。

(おわり)

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