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台湾と映画と私

そうだ台湾に行こう!

1月に初めて訪れた台湾・台北。世界の動乱が起きる直前でした。いまでは3年ぐらい前のことのようにとても懐かしく思います。その時に撮った写真を見返していると、映画館巡りをしたり、地元の人が行く飲食店に行ったり、日帰りバスツアーに参加したり(160人中、日本人は一人。私だけ)、すべてが“I LOVE TAIWAN”だったことを思い出すわけですよ。ちなみに、こんな感じです。写真のいくつかを見繕ってまとめてみました。

そんな時にFacebookで見つけた台湾映画特集という映画イベント。迷わず参加決定なわけですよ。当日は、1時間ほど前に会場に到着。カフェのテラスでくつろいでいると、遠くからトランペットの音色が聞こえてきます。耳を澄ましてみると、映画『ニューシネマ・パラダイス』の主題歌ではありませんか。そりゃ、映画鑑賞の前で気分が高揚するわけですよ。「待ってて、台湾ちゃん」と意味不明なことを心に抱くようになるわけですよ。


上映4作品のうち2作品を鑑賞。

『あなたを、想う。』

両親の離婚で離れ離れになった兄弟と、妹の恋人。3人の揺れ動く心や親への想い。その切なすぎる物語を、台北と台東の美しい風景の中に綴っていく。(イベントのチラシより引用)

劇中に出てくる台湾の街並みや店内を見ていると「私、ここ行ったような気がする。絶対行っているね」などと、心の中で独り言会議が始まるわけですよ。牛肉麺が登場するや否や「おいしいよね。台湾最初の食事はそれでした」と一言添えたくなる。映画の最後には、物語の重要アイテムである絵本が出てくるわけですよ。私も絵本をはじめ数冊書籍を購入。映画を観ながら、ほぼマウンティング状態です。台湾で鑑賞した映画を思い起こしながら、同時に観ている映画を楽しむというまるで神業。確実にこの時私は台湾にいましたね。


『書店の詩』

地域コミュニティの情報プラットフォームとして。書店に集う人々が小さな幸せを楽しむ空間として。活気ある台湾の書店文化を、台湾の街のあふれる息吹とともに描く幸福な小品。(イベントのチラシより引用)

40分間という短い時間の中に本への愛情が凝縮された作品。中でも、台東にある「晃晃二手書店」という古本屋に心惹かれるものがありました。この書店では近所の野良犬や猫を日頃から迎え入れているそう。きっかけは店名にもなっている晃晃(ファンファン)という一匹の猫。耳が聞こえないその猫は8ヶ月間この店で過ごしていたが、不幸にも交通事故で亡くなってしまう。晃晃への想いをいまも抱える店主。重ねた愛情が店中から伝わる。また、旅人も書籍と交換で無料で宿泊ができるらしい。旅人と、動物と、本と。出会いがぎゅっと詰まった場所。いますぐにでも飛んでいきたい。←気持ちはすでに飛行機の中。

鑑賞後、現実に戻りたくない私は、早速台湾ミュージックに浸るわけですよ。台湾の歌姫A-Linの「有一種悲傷」。この曲も今年観た台湾映画で知った一曲。しばらくは夢心地の日々が続くわけですよ。



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