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クソコンテンツを爆売れさせたハリウッド流マーケティング術!?

記事タイトルは、ご紹介したい本のタイトル名からです。

クソコンテンツを爆売れさせた ハリウッド流マーケティング術 (外薗史明, 外薗昌也) です。

ハリウッド流マーケティング術?

著者はお2人で、漫画プロデューサーと漫画家の親子コンビです。 
 
漫画プロデューサー (子) が、かつての売れっ子漫画家 (父) の物語を通じて、どのようにハリウッド流のマーケティングを活用し、1億 PV 突破の LINE マンガに至ったのかを解説する1冊です。

なお、書かれている内容は全てが実話ではなく、フィクションを織り交ぜているというのは読む時には注意が必要です。

ストーリー設定は親子がタッグを組み、ハリウッドで活躍する 「ある師匠」 の教えを基にした成功物語ですが、わりと特殊な設定から再現性がやや低い印象を受けます。親子関係であり、既に父親が過去に漫画作品を出版している実績があるところからの話が始まっています。

もう少し辛口を続けると、本のタイトルにある 「ハリウッド流マーケティング」 ですが、著者はハリウッド映画の中の人ではありません。この本で書かれているのは、ヒットしたハリウッド作品の成功要因を著者の視点で分析したものです。タイトルからハリウッド流マーケティングへの期待値が高すぎると、本の中身に拍子抜けをしてしまうかもです。

とはいえ、だからこそと言えますが考えさせられることも多く勉強になった本とも言えます。

シンプルでわかりやすいおもしろさを!

1つだけ学びを共有すると、コンテンツはシンプルでわかりやすいおもしろさが重要であることにあらためて気づかされました。漫画やアニメだけではなく、例えば料理などあらゆる分野で共通します。

著者らがヒット作を作るために見出したポイントは「わかりやすく、おもしろい」作品作りというものでした。

親子は、過度に新しさを追求するとコンテンツの売れ行きを妨げてしまうことを実体験から学びました。新しすぎる要素が初めに目立つ作品は、お客さんから見れば唐突感が生じ、拒否反応を引き起こすわけです。そのため、2人は「わかりやすくおもしろい入口」を作ることに重きを置きました。

お客さんが自然と興味を持ち、受け入れやすい形で新たな情報や体験を提供するアプローチです。革新性や斬新さを追求するよりも先に考えるべきことであり、新しいコンテンツを売り込む際の大切な要素だと本書では教えてくれます。

革新性や斬新さが新しい価値を生み出す源泉であることは間違いありません。しかし、それらをうまく伝え、お客さんに受け入れられる形に落とし込まれてこそです。そのためには「わかりやすさ」と「おもしろさ」が大事なのです。

おわりに

この本は、タイトルからしても「キワモノ」なマーケティング本です。

ただエッジがかかった分、他のマーケティング関連の本にはない独自性があります。マーケティングに興味がある方なら、一度手に取ってみても損はない1冊です。


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