おすすめビジネス小説。万年赤字会社は、なぜ10カ月で生まれ変わったのか
ご紹介したい本は、黒字化せよ!出向社長最後の勝負 - 万年赤字会社は、なぜ10カ月で生まれ変わったのか (猿谷雅治 (著) , 五十嵐英憲 (解説) ) です。
ストーリーのはじまり
ビジネス小説で、主人公が赤字の子会社メーカーに社長として出向させられるところからストーリーは始まります。
当初は主人公の意に添わない人事でしたが、次第に自分ごと化し社長としての自覚と強い使命感を抱きます。従業員や経営陣を変え、人と組織から会社全体を変え、黒字を目指していく会社再建のストーリーです。
赤字から黒字に変えるために、既存の経営資源 (人, モノ, 金) だけで、つまり採用や大型投資をせずに赤字体質の企業を変えていきます。
本書からの学び
この本から学んだことは次の3つでした。
負け組織の特徴
人を動かすリーダーシップ
行動指針を文化にする
負け組織の特徴
本書から、赤字が常態化する組織に見られる特徴を学ぶことができます。具体的には、
危機感の欠如
低い主体性
他責の姿勢
顧客不在の内向きな態度
活気のない従業員 (本書では 「目や表情が死んでいる」 と表現されていました)
これらの特徴はマーケティングに取り組む際にも反面教師として教訓にすべき点です。お客さんを中心に置き、活気と危機感を持つマーケティングチームをつくることが成功の鍵となります。
人々を動かすリーダーシップ
主人公の行動からは、組織のメンバーを動かすためのリーダーシップのあり方を学ぶことができます。主人公がトップダウンで現場に自ら出向き、メンバーとの対話を重視し、彼ら・彼女らに重要感を持たせる働きかけをしました。
こうした言動はマーケティング活動においても有用です。お客さんとの対話を重視し、コミュニケーションを通して商品やサービスに価値を感じてもらうことが大切です。
行動指針を文化にする
この本からは行動指針をただの飾りではなく、組織の文化として定着させる方法を学ぶことができます。
主人公が行動指針として、① オレがやる、② 協力する、③ 明るくするという3つを掲げました。行動指針を会社内や協力会社にも浸透させ、一人ひとりがそれを体現するまで辛抱強く愚直に言い続けました。
マーケティングにおいても参考にすべき点です。商品やサービスの価値をお客さんに伝えるためにも、ブランドとして価値基準や行動指針を明確にし、それをマーケティング活動にかかわるメンバー全員で体現することが大切です。
こちらの本、よかったらぜひ読んでみてください!
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