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シラス配信「いまこそ語る、文明論」

 8/3(土)12:30〜15:30、私のシラスチャンネルで與那覇潤さんと呉座勇一さんをゲストに「いまこそ語る、文明論」と題するトークを配信します。
 お二人は、「教養としての文明論」という共著を出版されており、この書籍の話を中心としてお話する予定です。

『教養としての文明論』

 この本は、文明論に関する5冊の書籍を取り上げ、その書籍でどのように文明論が語られているか、そこから現代を生きる我々が何を考えることができるかをテーマにした対談を書籍化したものです。「教養としての文明論」で取り上げられている書籍は以下のとおりです。

『文明の生態史観』梅棹忠夫

 理学博士であり生態学の研究をふくめ広い分野で活躍された梅棹忠夫の代表作と言える書籍です。
 この中で梅棹は楕円で近似した図で文明圏を説明しています。

『東洋的近世』宮崎市定

 中国史研究の大家、宮崎市定は「東洋的近世」の中で、「北宋」を起点として中国では「近世」に入ったと論じています。
 與那覇潤さんの代表作の一つである、『中国化する日本』も、この考え方を基に発展させたものです。

『イスラーム文化』井筒俊彦

 イスラーム研究の大家、井筒俊彦の講演を基にした代表作です。日本人に取っては極めて馴染みが薄く、そのため誤解も多いイスラーム文化に関して、分かりやすく解説しています。

『文明が衰亡するとき』高坂正堯

 国際政治学者である高坂正堯の文明論です。現在では「歴史」となってしまった冷戦期に書かれたものながら、アメリカに対して悲観的な見方をしているのが特徴的です。

『忠臣蔵とは何か』丸谷才一

 小説家としても活躍した丸谷才一の『忠臣蔵とは何か』は、「忠臣蔵」というエンタメが日本社会にどのように「作用」したかを論じている書籍です。

 以上の5冊を取り上げ、文明論を語っている「教養としての文明論」を、著者お二人とともに語ろうというのが、今回の配信の主旨です。
 しかし、與那覇さん、呉座さんともに、トークの面白さでは定評があるので、土曜日の午後、ティータイムに気軽に楽しめるトークにしたいと考えております。
 特に私としては、モンゴルを中心とした遊牧民が果たした役割などに関して、お話できたらと思っております。
 ライブ配信だけでなく、アーカイブでの視聴も可能ですので、是非、ご覧いただけると幸いです。

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