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インドネシアの生活・文化

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インドネシアでの生活で、感じたことや発見などを。
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インドネシアのコロナの実情 「差別」と「リスク」の狭間

コロナウィルスが流行し出した当初、韓国・日本・イタリアなどで次々と国内感染者が見つかる中、インドネシアでは感染者0が続いていた。 誰がどう見ても明らかに不自然。 隣国のマレーシアやシンガポールでも確認され、貿易の多い中国では拡大の一歩を辿る。 人口2億5,000人以上、世界第4位を抱える国で、1人も感染者がいないなんてありえない。 世界からも感染者0人のインドネシアへの批判があった。 その時にインドネシア人は、自虐を込めて インドネシア人は日頃から劣悪な環境で様々なウィ

インドネシア語検定と語学に関して

インドネシア語には実は検定があるのです。 とは言っても日本のインドネシア語検定協会が行なっているもので、 受験者は年間3,000人程度、1月と7月の年2回実施されています。 基本は日本人のインドネシア語学習者向けの資格試験で、会場は日本国内なのですが、 ジャカルタとバリでも受験可能で、 協力隊のインドネシアの先輩隊員も多くの方々受けてたりします。 インドネシア語検定ではE級〜特A級の6段階が用意されており、 E級はインドネシア語を勉強し始めた人向け、 特A級になるとプロと

「待っているんだ」~難民について考える~

ある日、友人から誘われて集まりに参加した。 それは市内にあるキリスト教系のとある孤児院のイベントで 孤児院に住む子供たちや教会関係のお母さん方などが集まって 浜辺で遊んだりするもの。 大体そういうところに行くと、初対面の人からの 「名前はなんだ?」「インドネシアで何してるんだ?」 そんなようないつもの質問に答えるのが常。 何百回とされて来た質問で、来て初めのころは何て言えば伝わるかとか 結構考えてたりしてたけど、 今では答えるのに何の感情も湧かない程に慣れてきた。 まあ

将来の国を担う世代

7月23日はインドネシアのこどもの日。 毎年それを祝うイベントなどがインドネシア各地で行われる。 その中でもインドネシア国内の一か所だけで 大臣なども出席するこどもの日を祝うイベントが開かれる。 実は今年2019年はマカッサルでの開催だった。 その前日の22日にこの前知り合ったNGOの人に誘ってもらって NGOの持つ施設での小さなイベントを見学させてもらう。 この日は近くの小学校の生徒たちがその場所に来て おせんべい食い競争や詩の朗読などをして楽しむというもの。 日本

日本人である、ただそれだけ。

インドネシア・マカッサルに着任して約3週間、 職場の同僚以外で、そして損得を別にして すごく世話をしてくれるお父さんが2人いる。 二人とも50代なので友達というよりはお父さんという感じ。 一人目はレストランの経営者。 たまたま入ったレストランでご飯を食べてると声をかけてくれて話をすると どうやら子供2人が今大阪にいるとのこと。 自身も6回日本に行っていて、日本が好きだと言ってくれていた。 このお父さんには会ったその日に車で市内の色々な場所を案内してもらい、 買い物にも付き合

所有の感覚の違い

今日は事務所で会議があった。 会議と言っても約1時間、結局バラバラと参加者が来たから、何時開始だったのかは良く分からなった。 他の部署の人も来るような会議で、主催は私がいる部署の様。 その時に同僚2人から「ペン貸して」って言われて、それぞれにペン2本を貸した。 自分たちで人呼んでる会議なんだから、ペンくらい持ってきなよ、って思ったけど、そんなことにはもう慣れた。 会議が終わって、部屋に戻ろうとしたとき。 あ、そういえばペン、と思い出して、同僚に 「俺のペンどこ?」って

本日はレバランなり

本日6月5日はレバランの日。 約1か月に及ぶ断食(ラマダン。インドネシアではプアサと呼ばれます。)がようやく終わる日です。 ラマダン期間中は日が出ている間に物を口にしてはいけません。 だから食事も水もタバコもNG。 みんな朝3時に起きて食事をとり、18時頃に待望の夜ご飯にありつきます。 夕方になると食事を前にして時計を見ながらその時を待つのを見ると 本当に信仰ってすごいなあと感動します。 インドネシアでは今週1週間は有給取得奨励日とされており、 多くの人が9連休となり、故

【インドネシア・ガラハン村滞在記 その2】郷愁の時間

ガラハン村に滞在して感じたこと。 それは子供が本当に多く、素朴で元気で、やっぱりかわいいということ。 図書館に行く為に学校に行ったんだけど、ちょうど下校時間のタイミングで、 外国人が珍しいからかみんな寄ってきて握手(インドネシアでのあいさつ)してくれた。 握手する時に手をおでこにつけてくれたり、チュッてキスしてくれたり。 インドネシアに来てからはジャカルタ・ジョグジャカルタと 都会にしかいなかったから、 子供と接する機会も、みんなから歓迎されることもなかったから 本当に

【インドネシア・ガラハン村滞在記 その1】それから23年。涙と笑顔。

ジョグジャカルタから電車と車で約12時間。 ジャワ島のほぼ東端に位置するガラハン村という場所に行きました。 そこは今から20年以上前の1996年、 一人の協力隊の女性が懸命に活動し、命を落とした場所。 それはバイクでの事故だったようです。 実際の事故現場は見通しのいい上り坂。 日本で考えればそこまで危険とは思えないような場所。 事故当時はすでに日が暮れており暗く、 一台のトラックが道で停車しており、それを避けようとして転倒してしまったよう。 23歳の若さで命を落としてし