~いとしのあこちゃん~ 水をえる
外の方が暖かい気がする大阪から、TAKです こんにちは。
3月に入ってすぐ、祖母の歩行が難しくなりました。
この時、私はまだ石巻に居て、自分の通院が終わって最速で帰れるタイミングで、大阪に帰ってきました。
歩行困難の原因は、腰から足にかけて痛みと痺れがあるとのことで、何軒か病院をまわり検査をしてもらいました。
ヘルニアもあるけれど、高齢でリスクも高い為、余程でない限り手術はないと医師に言われ、家の近くでかかりつけの整形外科を見つけるようにと言われ終わりました。
家の近くに、出来たばかりの整形外科があり、私が付き添い、一緒に行ってみました。
祖母は、神経系の痛み止め副反応が強く出る方で、何度か生まれたての子鹿のように立てなくなったことがあります。
その為、処方された薬は飲みませんでした。
私は、最初は飲むように声をかけましたが、本人がそこまで嫌がって、痛みと向き合うならしょうがないと諦めて、医師にもその様に伝えました。
週に一度、リハビリに通っています。
そんな祖母は、歩行が困難になる前は毎日、自転車に乗ってプールに通うのが日課でした。
その日課が、歩行困難のため出来なくなり、すっかり元気がなくなって、家に篭りがちになってしまいました。
歩く距離もどんどん短くなって来ました。
プールに行けたら、元気が出るのかな?と無い頭を働かせて考えたのですが、やっぱり徒歩でもバスでも難しく、また元気を失いました。
家にいる分、痛みと真っ向から向き合う訳で、気分転換もできない状態。
「思い切って、プールに行けたらなんとかなりそうなの?」
「冷えて、また痛くなったりしないのかな?プールには入れそう?」と聞いてみると、
喋りはじめること3時間。
めっちゃ喋るやん。
祖母にとって、プールがこれだけ大きな日課になっているとは。
私は所属しているキリスト教会に頼んで、祖母をプールに送るために車を借りました。
久しぶりのプール。
行けると分かって、祖母のテンションは上げ上げ。
私は運転が苦手なので、憂鬱半分、祖母の反応に嬉しさもあり。
当日、雨が降り随分と気温が下がっていました。
朝、声をかけてみると、
「やっぱり、やめとくわ」と、祖母。
「え!」と、私。
まぁ、冷えて余計に痛くなってもしょうがないしねと、その日も、家で韓流ドラマを観ることになりました。
翌日、車の手配はしていませんでした。
その様に伝えていたつもりだったけれど、朝、顔を合わせると、
「今日、プール行くやろ?」とすでに服の下に水着を着てプールバッグを持った祖母。
孫は大焦り。
慌てて、車を借りる手配をしました。
幸いにも快く貸してくださり、祖母はプールに行くことができたのです。
久しぶりなので、様子を見たい孫。
スタッフさんに頼んで、見学できないか聞いてみるも、特例を作るわけにはいかないと言われ、鍵の締まった見学席の脇のガラス窓からプールの様子を見ていました。
プールサイドをスタスタと歩く祖母が更衣室から出てきました。
「スタスタ歩いてるやん!」孫の心の声です。
久しぶりに会う、イツメン(いつものメンバー)に手を振る祖母。
「女王陛下かっちゅうねん!」孫の心の声が再び。
ついにプールに入る祖母。
ずっとイツメンと喋ってる。
「体冷えるやろ!」孫の心の声、溢れ出てきそう。
しかし、久しぶりの再会やプールを本当に楽しんでいる祖母の嬉しそうな顔を遠巻きに見ていると、なんだか私まで嬉しくなって、涙が溢れそうになりました。
めっちゃ、ソボコンやん。
今年、米寿を迎えるいとしのあこちゃん、水をえて幸せそうです。
まだまだ、元気に過ごしてほしいな〜と思います。
そんな感じ♪
読んでくださってありがとうございます。
アナタの今日という日が素敵な1日でありますように。
God bless you!
Shalom.
TAK
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