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どうやったら誰もが幸せに暮らせるのだろうか?この本を読んで考えた…。

SNSであまり政治の話はしない方が良いのかなと思っていた。今だって、本当はもやっている。でもこの本の感想を書くということは、政治の話をすることなんだと思う。

ライターの和田靜香さんが、国会議員の小川淳也さんに政治のことを質問する『時給はいつも最低賃金、これって私のせいですが?国会議員に聞いてみた。』。政治本では異例の売れ行きらしく、10月の衆議院選挙の前から話題になっていた。

和田さんは、音楽や相撲に関する書籍を出しているライターで、コロナの前からアルバイトしながらライター活動をしていたそうだ。しかし、コロナ禍でバイトもなくなり、どうすれば良いのかと思っていた時にドキュメンタリー映画『なぜ君は総理大臣になれないのか』を見て、小川さんに取材を申し込んだ。

取材を始めた和田さんは、最初は質問も何を書けばわからず頭を抱えていた。そこで、自分が抱えている不安やもやもやをぶつけることにした。

この本で和田さんが、最初に小川さんにぶつけた不安は、多くの人が抱えている問題なのではないだろうか?お金のこととか、将来のこと、住む家のこと。私だって他人ごとではないと思った。

「人口問題」や「税金」「社会保障」。最初は、ちょっと二人の会話が嚙み合っていないような気がした。小川さんの回答が高尚すぎるような気もしたのだ。お互いが意見をぶつけ合って、和田さんの思いと小川さんの理想みたいなのが、伝わってくるようになった。

小川さんが言う「衣食住が足る生活」。それがコロナ禍になって難しくなった人が多くいる。私だって今は何とかなっているけれど、いつそんな風になってもおかしくないと考えている。リーマンショックの後くらいから炊き出しに並ぶ人の様子がニュースに出たり。「子ども食堂」などの話もよく聞く。遠い海外ではなく日本でも衣食住が足る生活ができなくなっている人がいる。

そして、移民や難民の問題。ウィシュマさんのこともそうだが、日本は先進国でも難民の受け入れが少ない。不法滞在になれば働くことすらできなくなる。和田さんも外国人労働者とアルバイトをしていた経験を書いていた。ヨーロッパの移民の問題を見て大変だなぁと他人事のように思っていたが、日本だって難民や外国人の技能実習生とよく考えたら問題は山積みだ。

政治のことは他人事ではない自分のことだ。どんなに自分が投票した人が落ちたとしても他人事にしてはいけない。チェック機能としての役割を果たさなければならないからだ。

選挙のあったころから、TwitterのTLに流れてくる政治関係のつぶやきも読むようになった。有益なものもあれば、とんでもないなぁと思うものもあった。そして、いくつかは情報収集に役立った。その成果が和田さんの本である。

タイトルは知っていたけれど、読んでみようと思ったのは、選挙期間中に幻冬舎プラスに掲載された和田さんのコラムと左右社さんのnoteだ。Twitterでこの本のレビューが流れると和田さんと小川さんの熱量がすごいと見かける。その熱さは半端じゃない。

今日、12月10日は「世界人権デー」なんだそうだ。小川淳也さんの政策のひとつには「人の幸せ」がある。何を称して幸せなのかはわからない。今の世界情勢でどうやったら全ての人が幸せになれるのだろうか?この本は、政治を自分のこととして考えよう。選挙に行こうというという大切なことを説いているような気がした。そうしたら、その先にはもしかしたら「ささやかな幸せ」が待っているかも知れない。



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