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STARS展に行ってきた話~佐々木亮介のパねえ第三回を添えて~

皆さんこんにちはこんばんは。ツバメです。
今回はタイトル通り「STARS展に行ってきた話」+「STARS展及び奈良美智さんについて語られている佐々木亮介さん(a flood of circle/THE KEBABS)のポッドキャストの話」という足し算構造です。

STARS展の概要はこちら
https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/stars/index.html
パねえのURLはこちら。Spotifyで無料で聴けるのでぜひ。
https://t.co/8umBBw4X2Z?amp=1
ということで今回は上記のコンテンツに関してネタバレがあるのでご注意ください!

東京のど真ん中で現代美術のトップランナーの方々の作品を一気に拝めるとのことで前々から気になっていた展覧会でした。
とは言え筆者は芸術方面に関して、疎い疎い疎いの三拍子そろったプレースタイルなので、予備知識の引き出しは「なんとなくテレビとか雑誌とかネットとかで名前とか作品見たことある人だな」「申し訳ないけど存じ上げないです…」しかないんですよね。とりあえず森美術館という空間を味わってみたいという気持ちの方が強かったかも。
でも、「わからない」からといって「楽しくない」には結びつかないんですよ、むしろ「なにこれすげえ」の連続で佐々木さんの言葉を借りて表すなら”スーパー楽しい”空間でした。
6人分の作品が詰め込まれている空間故、物凄い情報量だった。ひたすらそれぞれが突き詰めた「美」に圧倒されたので、余裕がある人はぜひ生で味わうべしです。きっと心のどこかを満たすものが見つかると思うので…。

本当に圧倒され続けたんだけど、佐々木さんがパねえの中でも触れていた奈良美智さんの展示ゾーンは特に良かった。
最初に幼少期から「奈良美智を構成してきたもの」が提示され、それを受けて「奈良美智が構成した世界」に導かれるという流れに美しさを感じずにはいられなかった。この体験こそお金を払って味わう価値があるよなと。
もっと言えば自分の展示に自分の作品じゃないものを展示する発想そのものも凄い。(自分だったら何を置こうか考えてみるのも面白そうだよね。)
お写真

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奈良さんの展示に限らず、「展示全体の流れ」という意味だと6人の中で比較的ポップな作品を持ち札にしている村上さんがトップに来て(①)、その村上さんとは真逆に余白を残した空間の使い方をする李 禹煥さんが2番目に来て(②)、3番目はセンセーショナルな草間さんの作品が彩るという流れにも美しさを感じる。(③)
①壁面いっぱいいっぱい

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②このギャップよ

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③圧倒的存在感

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草間さんの展示ゾーンを抜けた直後に迎える宮島達男さんの「時の海ー東北」は視覚的にも、作品が作られた背景的な意味でも圧巻のスケールだった。(④)
そこから先述した奈良美智さんのコーナーへ。
”奈良さんの小宇宙”(words by 佐々木亮介)が存分に味わえた。久々に童心をくすぐられる感覚に陥ったし、優しい色彩に心が安らいだ。(⑤)
最後は杉本博司さんの展示。巨大なプロジェクターを用いた映像作品のスケールの雄大さ、音響も相まって最後を締めくくるに相応しいことこの上ない空間だった。(写真⑥※スクリーンの写真はないです)
④ぜひ水の音を聞きにいってほしい

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⑤小窓からいろいろ見えるのが楽しいかわいい

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⑥こういう作品とても好き

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と、自分なりにこの展示を噛みくだいて”勝手に文脈化”してみました。
勝手に文脈化するってのは、パねえ内で佐々木さんが奈良さんの展示について語る際に用いていた表現。普段から作品が出来上がるまでの過程とか、そこに込められた意図にロマンを感じてしまう自分にとってはこの上なく心に残るものでした。言葉を編むのが巧い人は素敵だなぁ。本当に。

そんなこんなで雑に感じたことを記してきました。
最近ようやくわかってきたけど自分が好きな「美しさ」ってざっくり3つにわけられるんですよね。
➀作品そのものの美しさ(視覚とか聴覚とかの感覚的なやつ)
②それがどういう仕組みで魅せられているか(空間とか前後にある作品とかとの組み合わせとか)
③作品に込められた意図、着想点、アイデアetc.
➀②はその時その場でパッと感じるもの、③はその場で気づいたり気が付かなかったりなのであとから誰かの声で補完したりするやつ。なくても困らないけどあったら絶対に楽しいが増すピース。
で、最後にそれらに物語性を見出して”勝手に文脈化”していくというわけです。これが一番楽しい。

こじ付け感満載だけどライブってこれが全部乗せ状態なんですよね。
曲があって(➀)、演出(セットリスト)、演奏(②)があって、選曲とか演出の意図とか、曲のバックグランドがわかるともっと楽しい(③)という。
そりゃ楽しいわけだなとなるわけです。楽しいの分解って楽しいですよね。
他にも小説とか映画とか、なんか世の中のことの大概はこれで語れるような気さえしちゃうし、この楽しみ方ができる人とは多分仲良くできる気がしちゃう。(笑)
てことでいつの間にか自分語りに展開してしまいましたが、ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
次もまたそのうち更新するのでよろしくお願いします。
オマケ 秋晴れのテレ朝と毛利庭園がいい感じに撮れたやつ

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