【詩】8YEARS AFTER
ずっと忘れているのに
忘れたから毎日自分らしく生きてると思えるのに
小さな小さなきっかけで思い出してしまう人がいる
あの頃よくカラオケで歌ってた曲が
ラジオから流れてきた
オリジナルの歌手よりもあの人の方が上手く歌ってたから
思い出してしまった人
もう会うこともないでしょう
きっとわたしのことは忘れているでしょう
ふっと思い出したら
顔は覚えているけれど
顔しか覚えていない人がいる
笑顔も歌う姿も覚えているのに
何て言われたかなんで歌声が好きだったか
どうしても思い出せない
なんでオリジナルの歌手よりも上手だと思っていたのか
歌声は記録されていない
もう会うこともないでしょう
きっともう歌ってはいないでしょう
もう会うこともないでしょう
わたしのほうが彼を忘れていたんだわ
※この詩はフィクションです。
実在の名称・団体・個人とは一切関係ありません。
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