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里山大百科・序~日本の里山~

※「里山大百科」のコーナーは、2000年にTBSブリタニカより出版された「里山大百科 いちばん身近な自然の四季」(平野伸明、新開孝、大久保茂徳・著)をWeb用に再編集したものです

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春の里山(上)/埼玉県嵐山町 カブトムシのオス(下)/埼玉県所沢市 (撮影・新開孝)

里山大百科・序

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ハッチョウトンボのオス/新潟県黒川村(撮影・新開孝)

「里山」とは、大自然と人間の暮らしの間にあるいちばん身近な自然のこと。

雑木林、田んぼ、小川、トンボ、カブトムシ・・・日本人なら誰でも、幼いころに、また夏休みに田舎に行ったときに親しんだ「日本人の心の故郷」ともいうべき自然である。

その里山が開発で次第に失われつつある今、風景ばかりでなく、さまざまに人間生活とつながりを持つ「里山の生態系」を残したいという願いから、この本は生まれた。

日本の里山

日本の里山

ヤマユリ/埼玉県滑川町(撮影・大久保茂徳)

日本の里山は、人々の生活と自然の織りなす共生のたまものである。人々は里山から多くの恵みを得てきた。四季折々に多様な変化を見せる里山は日本人の心のふるさとであり、日本の文化そのものである。

里山に揚がる鯉のぼり

里山に揚がる鯉のぼり

鯉のぼり/埼玉県嵐山町(撮影・新開孝)

鯉のぼりが揚がると初夏。

悠々と空に泳ぐ姿はのんびりとした日本の里山がある。いつまでもあってほしい風景だ。


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えのき/埼玉県江南町(撮影・大久保茂徳)



「里山大百科」著者紹介

平野 伸明(ひらの・のぶあき)
映像作家。1959年東京生まれ。幼い頃から自然に親しみ、やがて動物カメラマンを志す。23才で動物雑誌「アニマ」で写真家としてデビュー。その後、アフリカやロシア、東南アジアなど世界各地を巡る。38才の頃、動画の撮影を始め、自然映像制作プロダクション「つばめプロ」を主宰。テレビの自然番組や官公庁の自然関係の展示映像などを手がける。

主な著書に「小鳥のくる水場」「優しき猛禽 チョウゲンボウ」(平凡社)、「野鳥記」「手おけのふくろう」「スズメのくらし」(福音館書店)、「身近な鳥の図鑑」(ポプラ社)他。映像ではNHK「ダーウィンが来た!」「ワイルドライフ」「さわやか自然百景」や、環境省森吉山野生鳥獣センター、群馬県ぐんま昆虫の森、秋田県大潟村博物館など各館展示映像、他多数。
これまでつばめプロが携わった作品についてはこちらをどうぞ。
新開 孝(しんかい・たかし)
1958年愛媛県生まれ。愛媛大学農学部で昆虫学を専攻。大学時代に出会った写真家の影響により、この頃からカメラを手にするようになる。卒業後上京し、教育映画の演出助手を経て、フリーの昆虫写真家として独立。身近な自然に棲む昆虫の生態を独自の視点からとらえた写真には定評がある。主な著書に「ヤママユガ観察事典」(偕成社)、「珍虫の愛虫記」(北宋社)などがある。
大久保 茂徳(おおくぼ・しげのり)
1957年埼玉県生まれ。日本大学農獣医学部で農学を専攻。現在は私塾主宰のかたわら、園芸専門学校で講師を勤める。大学時代には動植物研究会のサークルに所属し、野鳥や植物の調査をしながら撮影に励む。社会人となってからは財団法人・埼玉県生態系保護協会会員として地元の動植物の調査や自然保護活動を行っている。また、環境教育の一環として自治体主催の自然観察会の講師を務めることも多い。動植物の写真は図鑑など多数掲載している。

撮影協力者・写真提供者

「里山大百科」は多くの方達のご協力をいただきました。お名前を列記して感謝の意を表します。とりわけ相田作子さんには長期間にわたって、物心両面のご助力をいただきました。本当にありがとうございました。

<撮影協力者>
相田作子、大橋賢由、越阪部重男、越阪部喜代子、田辺秀男、古谷益朗、水田弘光、酒井春彦、森上信夫、村上洋子、守屋稔、山本栄治、山本利夫

<写真提供者>
榎本功、亀田龍吉、中瀬潤、野沢耕治、野沢裕司、藤丸篤夫、武藤健二

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