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ネット銀行が住宅ローンを利上げ!?

本noteは住宅ローンを選ぼう!2021年度末編の番外編です。

前回、noteで銀河一は誰だ!?☆住宅ローン決戦!!~変動金利編~(多少題名は改変しています)をやったところ、がりべん先生から以下のコメントをいただきました。

他にもKILLERさんからも。

流石ツイッタランド、叡智のるつぼです。ありがたい意見です。

恥ずかしながら、住宅ローンDTの私には最初意味が分かりませんでした。

そこで今回は、このネット銀行の基準金利独自に上げれちゃう問題についてメガバンク勤務の方に詳しくお話を聞けたので、解説していきたいと思います。

↓前回のコラム 銀河一☆住宅ローン決戦!!~変動金利編~

初めに

本コラムはメガバンクの一銀行員に話を聞いただけの内容です。
医学で言うとExpert opinionという最もエビデンスレベルの低い話です。

なので本コラムの正しさについては正直、伝聞以上に証明がしようが無いので、銀行ローン決定などは前回と同じく自己責任でお願いします

今回はキャバクラなどで姉ちゃんに嬉し気に話す程度の雑談レベルで聞いてください。

なお、内容が間違っている場合はこそっと教えていただけれると幸いです。


なお、今から恒例の長い前置きが始まりますのでさっさと本題に入りたい方は目次の本編まで飛ばしてください。


恒例の長い前置き

まずは愚痴とCMです。

相変わらず資産形成の話は伸びない(何だかんだで、ぽつぽつと購入してくださる方もいらっしゃいました。ありがとうございます。)です。

しかし住宅ローンの話をしたところ一、1日でマンション購入記に匹敵するアクセスをいただきました。

ありがたく思っていますが、注意書きにもあったように住宅ローンDTの記事がこんなに読んでいただけるのは恐れ多いことです。DTが教える!ナンパ必勝法!!みたいな本を書いたら思いのほか読まれてしまった時の気持ちです。

このようにあまり詳しくないマンションネタを書いた時だけ反響があるので、実は自分はマンションクラスターではないのか?と最近錯覚するようになってきましたが、私は逃げも隠れもしない原油クラスターです。たまに株クラ・・・(以下 中略

↑①は無料、②、③は有料です。よろしければどうぞ。


本編

皆さんはがりべん先生やKILLERさんのツイートを理解できたでしょうか?僕が銀行員に聞いたまんま、順番に解説していきます。すでに理解されている方は一銀行員の見解まで飛ばして下さい。

住宅ローンの変動金利の決め方

実はネット銀行とその他の銀行で変動金利の決め方が違うわけではないです。

基本的に各行、日銀が銀行に貸出する無担保コール翌日物という金利を基に各行『短期プライムレート』を決定します。つまり短期プライムレートは実は各行各自のもの。

それを参考に【店頭金利(基準金利)】を決定する。
また、慣例的にこの短期プライムレートと基準金利は今、都市銀などでは一律になっている(一律にしないといけないルールがあるわけでは無い)

優遇金利引き下げ幅をそれぞれの各行の体力、経営の収益マインドを基に、「借主の属性」「商品毎に」で決定を行い、最終的な適応金利を決定する。

適応金利=基準管理(店頭金利)ー金利引き下げ幅

この公式が成り立ちます。これはネット銀行でも、その他でも同じです。

金利引き下げ幅は固定のものと、何年か毎に見直すタイプのものと商品毎にわかれます。

表題の問題はおそらくは基準管理を各行どのくらい動かせるの?ということにつきます。

ネット銀行とのその他の違い

短期プライムレートは先の章で各行独自に決められることが分かりました。基準金利も同様です。
慣例的に都市銀やメガバンクでは皆横並びのプライムレート、基準金利になってます。

この基準金利を動かすのは各行の事情で決まります。これは主に資金調達力、そして政策金利が大きく動く場面においては各行の体力などです。

メガバンクや都市銀行の短期プライムレートや基準金利が一定なのは政策金利が一定である他に、住宅ローンの事業が資金調達力や顧客の数など安定していることを意味しています。

一方でネット銀行の住宅ローン事業は開始して歴史も浅く、顧客数やまた本体の資金調達力などの未熟さもあって、安定してないと言えます。さらに、銀行自体に他の事業が少なく、顧客数を増やさなければ住宅ローン事業だけでなく銀行自体が成り立たなくなる可能性があります。これがメガバンクや都市銀行に比べて基準金利が動き易い理由です。

つまりまとめると、事業が安定している都市銀行やメガバンクは基準金利が動きにくい。事業が安定していないネット銀行は基準金利が動きやすい。

※なお、メガバンク、都市銀行ともに政策金利が動かなければ、短期プライムレートや基準金利は動かない、というのは誤解です。ネット銀行よりも動きにくい、というだけです。

ネット銀行のリスクとは?

ここまでまとめると、またがりべん先生の図を勝手に拝借すると

このローンを借りた後の基準金利の変化のしやすさが、リスクになります。

ここまでの話でネット銀行の金利は上がりやすく、下がりやすいことを述べました。

基準金利が上がりやすいことは、我々にとってもちろんリスクです。

がりべん先生やKILLERさんはこのリスクについて言及されていた、ということです。皆様わかったでしょうか?というか合ってるでしょうか?違ったらすみません。

金利の見直す頻度は?

ではどれくらいの頻度で金利は動くのでしょうか?

実は商品毎に変動金利の基準金利の見直し時期が決まっています。

三菱UFJ・・・毎月見直し。元利均等返済の返済額は5年で見直し
埼玉りそな・・・年2回見直し。元利均等返済の返済額は5年で見直し
楽天銀行・・・毎月見直し。元利均等返済の返済額は5年で見直し
みなと銀行・・・年2回見直し。元利均等返済の返済額は5年で見直し

理論上は各行、この見直し回数分動くポテンシャルを持ってます。しかし実践上はほとんど動かず、直近ではがりべん先生の指摘通り5,6年前にネット銀行が各行1回ずつ利下げしただけです。

(おそらく、あまり頻回に基準金利を上下させると、上げた時にローン破綻者が出る可能性があるので基本的には基準金利の本当の見直しは今だったら実践上、約5年に一度くらい…とのこと。)

そして皆が気になるのは、今後はネット銀行だけが政策金利が動かない中でも本当に金利を上げる可能性はあるの?銀行選びに影響でるほどのリスクはあるの?ということに尽きると思います。

一銀行員の見解

ここからの話の確度はさらに下がるのでご注意ください。QandA形式でご覧ください。

登場人物 は(はたけ)  ぎ(銀行員)

は「ネット銀行だけが今後基準金利が上がるリスクはありますか?」
ぎ「それは当然ある。」
は「それはネット銀行を選んではいけないほどのリスクですか?」
ぎ「どうかと思う。好き勝手金利上げて破産者が続出して被害を被るのはネット銀行の方。しかも他の事業の小さいネット銀行の一人の破産者による被害はその他の銀行と比べても大きい。皆が皆、都心の含み益や売却で残債が消えるマンションのローンを借りているわけではない。ただ楽天やauは本業が不安定になったら資金調達ができなくなるので、コスト転嫁はあるかも。今は各ネット銀行の本業が物凄くしっかりしてるので、考えられない」

は「ほんの少しだけ金利を上げるリスクは?」
ぎ「少し上げて、少し下げるようなことはもしかしたらあるかも。ただ銀行選びに影響するようほどの上げ方は、変なタイミングで上げると競争原理が働いて当然、借り手がいなくなる。」

は「ネット銀行の変動金利での注意点は?」
ぎ「ネット銀行は政策金利が変わった際に体力が無いから真っ先に金利を上げてくると思う。そこだけは注意。」
は「怖いですね」
ぎ「あ、でも各行そんなに昔ほど住宅ローンが儲からないから、もし金利が上がったら住宅ローンに熱心じゃない銀行は同じように基準金利上げてくる可能性もあるかもね。あと体力が無い都市銀とかも今みたいに横並びじゃ無くてなりふり構わず金利上げてくると思うから、リスクとしては変わらないかもね。どの銀行がそんなことするかはその局面にならないとわからないけど。」
は「・・・・」


話を聞き終えて

なんか変動金利が急に怖くなるような話を聞いてしまいましたが、はたけがメガバンク勤務の一銀行員と話し終えた一個人の最終的な結論としては

①特定のネット銀行だけが金利を上げる可能性はある。
※ただし、可能性はネット銀行よりは低くなるが都市銀行含む他の銀行に同様の可能性が無いとは言えない。
※そしてその金利の上げ幅は本業が順調である限りは限定的であり、上げても相場に変動がなければ同様に下げる可能性も高い。

②利上げが来ると真っ先に金利を上げるリスクはある
※こちらも他の銀行は安心というわけでは全く無い。体力のない都市銀は同様のリスクを持っている。

③今既にネット銀行が都市やメガバンクより金利が低いと言う事実、今後のただ何となく上がるかもと言う漠然とした推測(可能性)、本業の太さ(楽天は携帯電話じゃ無いよ)、最悪借り換えられるなどの期待値とリスクを勘案し

『新築マンション中長期用住宅ローンにおいてネット銀行の基準金利変動リスクは、銀行選びを左右するほどのものではない』

と思います。もちろん各自とれるリスクとの兼ね合いなので、個人の感想です。

それをリスクと捉える場合は都市銀行よりむしろメガバンクの方が安全かもしれません。これも個人次第だと思います。

また、仮にたとえば楽天銀行やau自分銀行の金利が独自に少しだけ上がってNo. 1の座を転落したとして、それがいかほどのリスクなのか?と個人的に思います。

そしてそのリスクは都市銀行でも0では無いということも重要です。

最後に

どうでしたか?いつもと書き方が違ったのでわかりにくいかもしれませんが、今回のコラムは以上になります。皆様もそれぞれネット銀行の基準金利の変動リスクについて考えていただけたらと思います。

内容などが間違ってたらまた教えてください。

では、またお会いしましょう!さようなら!


↓なお、おまけ


おまけ

は「ちなみに銀行選びのコツは?」
ぎ「手数料金利上乗せもいいけど、保障じゃないかな。あと団信上乗せタイプは気を付けて。基本的に上乗せありで残債0になるタイプの団信はローン総額が売却額を上回っているうちは割のいい保険だけど、含み益が出たり、売却額が残債を上回るようになると基本的に自分で掛け捨ての保険に入った方が得になるよ。」

・・・上乗せ団信は郊外しか勝たん。

は「金融緩和はいつ終ると予測しますか?」
ぎ「日本は金融緩和はまだまだ全然足りてないよ。」


みんな、早くマンション買うんだ!!!

※全て1個人の意見です。決して鵜呑みにしないように。

おまけ②
は「みず○銀行ががATMの復旧は遅いのに固定金利あげるのは早いってツィッタランドの住人にヤジられてたのは…」

ぎ「気の毒に思う。固定金利の方こそ、各行の恣意性は少なくて、基本的に運用してる資産比率なんかで決まる。み○ほは米国など海外の長期国債の保有率が高くて、海外の国債利回り上昇や利上げのタイミングで時期が重なっただけ。」

は「もしかしてみず○の方?」

ぎ「違います」

※全て1個人の意見です。決して鵜呑みにしないように。



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