【記録】やけどには気をつけよう
4月26日(金) 11時
やけどをした。
水筒にドリッパーで直接コーヒーを淹れていて、ふとした拍子にドリッパーを倒して熱湯が腕にかかってしまった。コーヒーの粉と熱湯にまみれて、大惨事。
その瞬間は熱いのか痛いのかもわからず、とりあえず反射的に水道水をあてる。トイレから出てきた夫が「どうしたの…うわあ!」とまずは調理台から床に広がる湿ったコーヒーの粉に驚く。(掃除大変じゃん…ぼくはやらないよ…)という顔で私を見て、「まさかやけどした!?」と気づく。当の私はあいまいに「やけどした…ような気がする」と答える。腕が見たことがないぐらいに真っ赤になっていた。
水道水全開で冷やす。「水が冷たくて痛い」というと「いいから冷やしな! 15分は冷やす!」と命じられる。調理台と床を掃除するからと洗面室に移動させられる。冷やす。冷やしているうちにだんだん痛くなってきたような気がする。やけどで痛いのか水の冷たさで痛いのかわからない。やけどしていない右手でスマホをたぐりよせ、検索する。『やけどの処置は最初が肝心。15分〜30分は水道水で冷やすこと』とある。冷やす。冷やすが、どこがやけどしているのかさっぱりわからない。左腕の肘から下全体を冷やす。裏側が痛い気がして裏側を冷やしてみたり、小指のあたりが痛い気がして指を冷やしてみたりする。そのうちにどんどん寒くなる。つらい。
12時
やけどをしていてもおなかはすく。30分は冷やしたので一旦いいだろうということで、冷やした布を腕に巻いて昼食をとる。掃除は夫によって完ぺきに終わっていた。ありがたい。しかし冷やすのをやめたらじんじんズキズキ傷んでくる。「痛い痛い」と言いながらいつもの昼食を食べる。
とりあえず大丈夫だろうということで夫が予定通り近所の木工屋さんに出かける。私は気を紛らわせるために「TVer」で「水曜日のダウンタウン」の総集編を見る。痛い。ウケる。痛い。総集編の第一位が「名探偵津田」だというところで夫から連絡が。木工屋さんで急な怪我があった場合に行く病院があって、そこに行ってみてはどうかと進められたらしい。「行く?」「行く。」明日から大型連休。病院は行けるときに行ったほうがいい。
13時
病院へ。お医者さんはちらっと見て、「あー1度と2度のやけどですね、塗り薬と痛み止めを出しておきますね」と診断。はや! もっと見て! 看護師さんの手でそそくさと青い塗り薬が塗られ、ガーゼと包帯がまかれる。「ちょっと大げさだけど、今日だけ!」と微笑む看護師さん。(大げさなのか…ってことはそんなにたいしたことがないのか…)と思いつつ、水ぶくれは増えますか、冷やさなくてもいいですか、など思いつく限りの質問をして診察を終える。診てもらえた安心感と、一瞬しか見てなくない?という猜疑心と、ヒリヒリじんじんする痛みを抱え、やけど初日を終える。(痛み止めのお陰で痛みはその後ほぼなくなった。お医者さんも痛いのはせいぜい今日明日ぐらいです、と言っていた。)
4月27日(土)朝
水ぶくれがぷっくり。(※以下、やけど写真なので苦手な方は閲覧注意です。)
夜
水ぶくれが増えてつながり始める。
4月28日(日)朝
水ぶくれにならなかった部分の赤黒さが際立ってくる。
ちなみにこの日はご近所さん10家族以上で集まってお花見をしました。
4月29日(月)朝
水ぶくれがしぼんできた。
腕を傾けると水ぶくれの中の液体が移動してちょっと気持ち悪い。いやでもこの液体が傷を治してくれるんだ、がんばれ! 液体!
4月30日(火)朝
水ぶくれが完全にしぼんだ!
(夫から何度も「水ぶくれ破けば?」と言われつつ、「ネット情報だと破かないほうが言いみたいだから」と守り続けてきた水ぶくれ。吸収されていきました……。人体の不思議。)
5月1日(水)朝
水ぶくれだった皮が定着しそう。だいぶ落ち着いた。
5月2日(木)朝
写真を取り忘れるぐらいに落ち着く。
この日は運転をしたりなんだりで、夕方家に帰ってから包帯の中がちょっと痛むことに気づく。
夜
やけどは終わっていなかった!
水ぶくれだった部分の皮がズル剥けになる。ひぃぃ! 見た目が痛い。
傷があらわなのでヒリヒリ痛い。バイ菌が入るのも怖い!
5月3日(金)
来客をもてなすべく一瞬やけどのことを忘れる。
写真も撮り忘れる。
5月4日(土)夜
傷口がちょっと落ち着く。薄皮が張って、バイ菌の心配はひとまず大丈夫そう。ほっとする。
5月5日(日)夜
水ぶくれ周辺の皮が剥けてくる。
5月6日(月)朝
皮が剥けまくる。ピーリング。気持ち悪いけどちょっと楽しい。
5月7日(火)昼
皮が剥けてだいぶきれいになった。
1度と言われる、水ぶくれにならずに赤くなっただけのやけどの部分は、皮が黒くなって剥けてきて、痕が残らなさそう。
2度と言われる、水ぶくれになったやけどの部分はこの赤みがどれだけ残るか。ネット情報では時間とともに痕は消えるみたい。紫外線を浴びない方が良いようなので、そのへんは気をつけよう。
*
やけどをしてから本日(5月7日)まで、10日あまりの記録でした。
北海道に移住して20年ぶりに(!)車の運転を始めたタイミングとも重なり、学んだことは「注意一瞬、怪我一生」。どこかの工事現場の横断幕に掲げられていそうな標語ですが、これ、本当にそうだなあと思います。
頼れる夫のありがたみとネットに転がる数多の情報に助けられた体験でした。この体験記がいつか誰かの役に立つように、ネットの海に小瓶に入れて放ちます。