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散歩

寄り道したお茶屋さんの庭にて

優しく手を引いている後ろ姿に、嫉妬する

見ず知らずの人の後ろ姿に嫉妬する

そんな日もあるさと、小さく呟いてみた
けれど、なんの気休めにもならなかった

なんの理由もない

僕が欲しいのは、なんだったかな

綺麗な大人たちが話す綺麗な言葉には
僕が欲しいものはなかった

背伸びをした同世代たちが話す背伸びをした言葉にも
僕が欲しいものはなかった

眩しい君も好きだし
暗闇に浮かんだ君も好き

正解のない世界の中で僕たちはずっと迷子のままで、ひたすら歩いてゆく
どこかに向かって、命尽きるまで

楽しいことも悲しいことも、多くを抱えて

僕が独りのように、君も独り

独りと独り

ただ今を、歩いてゆく

今日笑って明日泣いて
明後日怒って明々後日また笑う

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