見出し画像

臨川茶室方丈日記「茶煙 是福寿」2021.7.7

7月最初の臨川茶室のお稽古、

雲をいただいた蒸し暑い梅雨空、茶室へと続く木戸を開け、通りぬける道の庭木は、水が撒かれて葉も苔も生き生きしている。

雨の日も水を撒くということをお聞きしたのは、お稽古に通うようになった一年前の今頃、雨の日にも水を撒くという禅茶の心が、未だにわかりませんが…

本日の掛け軸
「茶煙 是福寿」

意味は、書いてある字のとおり。
湯気や炭の煙だけではない「茶煙」を、感じてみてください。




茶道は、形で覚えるのも大事だが、心で覚える。

そのお茶を点てる時の裏側の情景を心で読んで。

客人から茶葉をいただき点てるというような物語が入ると、客人の心尽くしに、主人の心尽くしが、決まったお点前の形に、行程が一つ加わる。

茶道は、技・心・理論、と普彩先生が仰った。

私は即座に、“技”とは何ですか?とお聞きしてしまった。

私の悪癖、自分で一度考えてみないで、すぐ教えてください、と得したい、近道したい、という“クレクレ星人”が顔を出してしまう。

また、質問する裏にあるこざかしい自分、自分の存在を表し示している、エゴだ。

古い時代、日本においていろいろな職人は、まず見て覚え、言われたことを黙々とやり続け、やがて時が来てそのことが自分の中でわかってくる。

私を含め今の人たちは、自分の体験を経ないで、まず答えの知識を欲しがる。得したい、楽したい、近道したいだ。

知識は机上の空論で、差し迫ったリアルにおいて役に立たない。

体験で肚に落ちたことは、それを軸にしてさっと動ける。


ああ、またしても愚かなことを、質問を普彩先生にしてしまった…

それでも普彩先生は、“技”とは、人や物や事の道理、と答えてくださった。

一段深まったような気がするけれど、それもまた、自分で答えを
限定して狭ばめることになる。

動いて体験を積み重ね、あっちに振れこっちに振れしながら、“技”という人・物・事の道理を探究し、
人・物・事と一つに溶け合うことが茶道。

その、禅茶の正統を継ぐ吉田普彩先生の言葉は、


“縦糸の読書”を師とする「逆のものさし講」で学び、

https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=154570292

「読書のすすめ」のおすすめする“縦糸の読書”をし、
https://dokusume.shop-pro.jp/


形山睡峰禅師の「非ずのこころ」(ドクスメレーベル・後世に必ず遺したい本)を読んでいたお陰で、

「非ずのこころ」 形山睡峰著
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=159812948

その深くに触れることができ、
立ちのぼる「茶煙」が見えた。




「非ずのこころ」 形山睡峰著
https://dokusume.shop-pro.jp/?pid=159812948


【お知らせ】

◆7月14日(水)19時半~
第94回「読書のすすめの落語のすすめ」
https://note.com/tsubaki3103/n/n90b3841a887d


◆7月17日(土)福岡「逆のものさし人参畑塾」

https://note.com/tsubaki3103/n/n75d519215359

◆7月24日(土)京都「逆のものさし人参畑塾」(in大阪)
 https://note.com/tsubaki3103/n/n75d519215359


◆7月25日(日)香川「逆のものさし人参畑塾」
 #note https://note.com/tsubaki3103/n/n75d519215359


◆8月28日(土)郡山「逆のものさし人参畑塾」
 #note https://note.com/tsubaki3103/n/n75d519215359

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?