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【読書記録】ブラックショーマンと名もなき町の殺人

基本情報

タイトル:ブラックショーマンと名もなき町の殺人
著者:東野圭吾
刊行:2020年11月
出版社:光文社
カテゴリー:ミステリー
読んだ月:2021年4月(21年4冊目 ?)

物語要約

世間がコロナで騒がれる中、田舎の小さな町で起きた殺人事件。
被害者は学校教師で、その娘である主人公(神尾真世)は、ちょうど同窓会の出席に迷っているところであった。
真世の叔父である神尾武史は、世界的に有名なマジシャンであり、兄の悲報を知って、田舎に戻ってきており、犯人捜しを実施する中で、真世とも協力することになった。

同窓会に向けて、それぞれの思いを持ちながら、集まってくる同級生。マジシャンとして択一した話術と手捌きで、強引に情報を集めて、犯人を捜していく。

読み始めたきっかけ

・ダークヒーローものを見たいという浅はかな理由。店頭で見たときに中二病を掻き立てられましたね!
・東野圭吾作品は、これまで探偵クラブ(本)、白夜行(テレビ)、容疑者Xの検診(映画)、プラチナデータ(映画)とほとんど本は全然読んでこなかった記憶

感想「スカッと気持ちの良い読了感」

・武史のワンマンプレーが凄い。最後の学校でのシーンは圧巻がだが、随所に出てくる相手の発言を誘導したり、必要な情報を盗み取る技は、話が進む上で小さなわくわく感が増えていく。緊迫して、はらはらドキドキという感じではなく、楽しくわくわくするような印象

・探偵(捜査)ものは、正統派(シャーロックホームズ)やパワータイプ(MOZUの西島秀俊)など、分けられると思うがテクニシャンという類なのかな。

・真世も物語の中で成長していくのも読んでいて、おもしろかった。最初は、どちらかと言えば控えめで、自分の思いを相手に伝えきれなかったが、武史に捜査のために強引に動かされることで、大胆さやチャレンジすることが増えた気がする。武史の掛け合いに必死に付いていこうとするところも共感できた。

・真世視点で物語が進んでいくから、当然ではあるのだが、武史が何を考えているか(なぜアメリカから帰ってきているのか、どうしてバーをやっているかなど)分からない部分があり、少し残念だった。もう少し武史の内面も深堀してほしかった。

・続編も非常にありそうな作品でした!

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