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【読書記録】NO RULES 世界一自由な会社、NETFLIX

基本情報

タイトル:NO RULES 世界一自由な会社、NETFLIX NETFLIX and theCulture of Reinvention
著者:リード・ヘイスティングス(Reed Hastings・Netflix共同創業者・会長兼CEO) エリン・メイヤー(Erin Meyer)訳:土方 奈美(ひじかた・なみ)
刊行:2020年10月
出版社:日本経済新聞出版
カテゴリー:ビジネス
読んだ月:2021年10月

経営者から平社員まで多くの学びがある本

NETFLIXの経営者であるリードと、「異文化理解力」の著者でもあるエリン・メイヤーが協力して、NETFLIXの文化を記載している本、リードへのインタビューはもちろん、アメリカ本社だけでなく、世界中の多くの社員へメイヤーがインタビューを行い、NETFLIXの実態を捉えている。

多くの経営者にとって、NETFLIXの文化を日本の企業で作り上げるのは、難しい。日本とアメリカという文化の違いが多分に影響している。しかしながら要素として学べる点は、多く日本なりのNETFLIXの文化が構築は可能だと思う、(現に日本でもNETFLIXは、シェアを拡大しているので)
また私も一企業の平社員であるが、僕の視点からでも得られるものが非常に多かった!!フィードバックに自分も挑戦しよう!

メインテーマ”「自由と責任(Freedom&Responsibility)」

自由と責任カルチャー”は、NETFLIXの在り方であり、本書のメインテーマである。NETFLIX独自の自由度を高める前提として、①と②の要素を徹底的に高め、③を加えることで社員1人ひとりが質の高い判断をできるようにしている。
①能力密度を高める
②垂直さを高める
③コントロールの撤廃

一足飛びに①~③を実施するのではなく、本書ではそれを①~③を3段階繰り返しで深めていく流れで提案している。

①能力密度を高める Part.1「最高の職場とは最高の同僚である」

最高の同僚とは、クリエイティブで次々と重要な課題に成果を上げ、協調性に求む優秀な人材であり、多様な視点やバックグラウンドが確保されている状態を意味する。凡庸なメンバーに手がかかり、議論の質を低下させ、効率も落ちる。リーダーの最優先の目標は、最高の同僚だけで組織される職場環境を整えることである。

②率直さを高める Part1「本音を語る」

優秀な人材を集めたら、スピード感と有効性を劇的に向上させるために、率直なフィードバックを行おう。部下に対して、帰属のシグナルを示すことで、フィードバックが有益なものであり、危機的な状況に陥る可能性がないことを伝え、円滑にフィードバックを行う。。

フィードバックガイドライン(4A)
AIM TO AIIST(相手を助けようという気持ちで)
ACTIONABLE(行動変化を促す)
APPRECIATE(感謝する)
ACCEPT OR DISCARD(取捨選択)

③コントロールの撤廃 Part1休暇規定、出張経費承認の撤

率直な空気が生まれたら、次は社員の自由を制限する制度を撤廃していく。休暇規定を撤廃し、出張緑肥経費の承認プロセスを廃止する。
ルールではなく、コンテキストを設定し、なぜその旅行券、ホテルあるいはスマホを購入しようと決めたのか、それが会社にとって最善の選択であると説明できるのであれば、上司に伺いを立てる必要はない。

①能力密度を高める Part2 最高水準の報酬を払う

私生活に対する不安を消せる程の高額な報酬によって、社員は非常にクリエイティブになる。成果連動型ボーナスではクリエイティビティが低下するので、高額の給料を払う。最高の人材を採用し、つなぎとめるためならお金を惜しまない。市場価値と比較し、どこよりも高額な給与をはらう。

②率直さを高める Part2 情報をオープンに

通常の企業では企業秘密にするような戦略情報も開示する。また社員を解雇した理由さえもオープンにする。透明性を高めることで社員に仕事の意義を理解させることで、当事者意識を引き出す。NETFLIXに雇われているのではなく、自分もその一員であることを意識づける。
挑戦への失敗をオープンにすることは最も大切なことの1つである。本当の勇気は、「弱さ」を認めること。私たちは他者が真実を語り、率直にふるまうことを尊敬するが、自のそんな姿を他者にみられるのを恐れる。他社が弱さをさらけ出すのは、「勇気」自分がそうするのは無能の表れだと思うのだ。

③コントロールの撤廃 Part2 意思決定の承認を撤廃

最高の社員が行うことに承認はいらず、上司が反対しても、計画の実行することが出来る。上司へはきちんと説明共有すること、また賭けが失敗したら、そこから何を学んだか適切に伝える必要がある。だが大きな試みに調整し上手くいかなかったとしても誰にも怒られないし、仕事を失うこともない

①能力密度を高める Part3 キーパーテスト

「私たちはチームであって、家族ではない」プロスポーツチームは、各ポジションに最高のプレイヤーであるだけでなく、他のメンバーと協力することにおいても優れており、NETFLIXもその状態を目指す。

日常的に適切なフィードバックを部下に与えることで、部下とマネージャーの間で信頼を高める。

②率直さを高める Part3 フィードバックサークル

実名を明かす360度評価。相手の前でも堂々と説明できるように、相手に配慮しながら作成する。ライブで360度評価を実践することで更によい雰囲気なる。

③コントロールの撤廃 Part3 コントロール(規則)ではなく、コンテキスト(条件)に

コンテキストによるリーダシップでは、上司はできる限り多くの情報をチームと共有し、監督やプロセスによるコントロールがなくても、メンバーが優れた意思決定を行ように後ろ押しする。
商談にて「本当にこの作品が来るかどうか、判断するのは、君だ。そのために君に給料を払っている。来るのだと判断するなら、何としても獲得するんだ」

Nextグローバル企業への道

日本の文化において、修正のフィードバックが明確に伝えられることはほとんどない。日本人は物事に対して、周到かつ徹底的に準備する傾向がある。明確に期待値を示せば、それを達成するために最善を尽くす。
そのため、フィードバックにも事前の準備の時間を与え、準備させることで最高の時間を得られる。


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