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7777777年の揺らぎ

偶然か。必然か。
それはある日唐突に訪れた。
異常気象、経済動向、エネルギー問題・・・。
様々な要因が折り重なった結果、世界中のスーパーコンピューターが「世界は7日後に滅びる」と予言した。

この『世界終末宣言』を受け、人類は混乱に陥った。
日が進むにつれて状況は悪化し、暴虐に走る者、救いを求める者などが現れ、その有り様をみたある者は「これが多様性の終末か」と毒づいた。
そしてあっという間に一週間は過ぎ去っていった。

・・・しかし、人類は滅んでいなかった!
核の炎にも包まれなかった!
なにも滅びることなく、なんと『世界終末宣言』から10日経過していた。
計算ミスか、神々の悪戯か、人々が喚く最中、世界中で奇妙な現象が起き始めた。

それは終末ですらも賑わう賭博場で観測された。
なんとスロットで777が簡単に揃い始めた。
その結果、各地の賭博場は閉鎖に追い込まれ、胴元の方が未払金を払えと追いかけ回されるようになった。

その次に電子機器が狂い、為替トレードがいつまでたっても帳尻がつかず、世界人口は一週間前の7倍に膨れ上がっていた。
そのうち歴史資料の大半が空に消え去っていたうえに、未知の言語が相次いで確認された。
以下が確認された未知の言語等の一部である。

八百万
九十九里浜
Octagon
(これらの言語を十割の人間が知らないと回答)

憲法9条(大規模な不正を疑われる)
重力加速度(数値を塗りつぶされた不正資料が続出)
終戦記念日(どのような戦争をしていたか、また何月の記念日なのか不明)

こうして超自然的な力で7進数にねじ曲げられた世界では、あらゆる文明の利器をはじめ、なにもかもが役立たずと化した。
人類は既存のものを全て放棄して一からやり直すことになり、幾度の大戦を繰り返し、『世界終末宣言』から新たに7777年の歴史を造り上げた。

そんなある日、地下施設跡地から奇妙な文献が発掘された。
【続く】