戦術なき戦略は “ファンタジー” 戦略なき戦術は “カオス”
危機管理上の事態において、指揮官に十分な情報がもたらされる訳ではない。
情報は断片的で、前後も脈略もなく、専門的見地でもなく、データも正確でなく、大きなバイアスがかかってもたらされる。
指揮官は、そんな情報の中で、“最初の一手”を打たなければならない。
無能な指揮官は、
正確な情報がもたらせるまで決断できない。
正確な情報がもたらされても意思決定ができない。
危機管理において指揮官が“最初の一手”を打たない限り、組織は動き出せない。
意思決定において一番大切なことは
【決定の“目的”を見失わない】
ことだ。
【目的】を見失ってしまって、【手段が“目的化”】されてしまうのは最悪だ。
“戦に敗れる”軍隊も企業も共通していることは?
① 指揮官の意思が現場に届いていない
② 指揮官が、現場で何が起きているのか?どんな意識なのか?を把握していない
③ あるいは現場の現状に関心がない。
この話は、誰が聞いても
「それはヤバいね」
とコメントしてくれるだろう。
指揮官が、現場を十分に把握できていないのであれば、
① 指揮官は“実現すべき【目的】”を示す
② 指揮官は“やってはならないこと”を示す
③ 具体策は現場指揮官に委ねる
各現場司令官は、
● 自分たちの使命
● 与えられた目的
を常に意識して行動しなければならない。
指揮官が自分の“想い”を伝える時に【自分の“言葉”】で語ることが重要だ。
そして、言葉の意味するものが曖昧”であってはならない。
言葉を慎重に選び、自らの”想い“を熱く語り、それを現場に”浸透“させなければならない。
指揮官が、
【戦術なき戦略】を語っていれば、それは“ファンタジー”で、聞く側の部下にとっては“時間の無駄”でしかない。
【行動なき理念は“無価値”】で、言った本人が一人で“妄想”を楽しむだけなら、他人を傷つけることはない。
指揮官が、
【戦略なき戦術】を語ったとすると、部下は「?何のためにするのか?」疑問を抱き、現場は混乱する。“カオス”の世界。
【理念なき行動は“凶器”】となって、多くの被害者を生むことになる。
頭のいい人は、得てして“策に溺れる”ものだ。
正論を振りかざしたところで、現実は、ままならないことは多い。
“Go To”なのか?“Oh Go To”なのか?よくわからないが、
“スピード重視”は理解したとしても、【戦略なき戦術】を現場に強いたところで、問題の本質を解決することは絶対にできない。
『冷房と暖房を同時に使う?』
『アクセルとブレーキを同時に踏む?』
こんな“混沌”とした今こそ、指揮官がハッキリと指針を示すべき。
追伸
昨今、吉本新喜劇の『乳首ドリル』のことが、私の頭から離れない。
「ドリルせんのかい! ドリルせんのかい! すんのかいと思たら こっちせんのかい!」
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