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「共創術Part2」アンラーニングを通じたパラダイムシフト試し読み②


事業機会はみつけるものなのか?それとも創りだすものなのか?


前者を「事業機会発見型」、後者を「事業機会創造型」とします。
 
まず、「事業機会発見型」はジャズ・コンボ型組織が適しているでしょう。



ジャズは基本的な曲の構造(コード進行やリズムなど)メロディやハーモニーが与えられ、それを元にアーティストが即興演奏を行います。
つまり、アーティストはすでに存在するフレームの内で機会を見つけ、その瞬間、瞬間で新たな音楽を創り出します。
 
これは事業の世界でいうと、すでに存在する市場や技術の中で新たな機会を見つけ出す「事業機会発見型」のアプローチに似ています。

 
即興演奏とは、ある程度のルールやパターンの中で自由に演奏を展開することです。その場その場でアイデアを出し、それに応じて音楽を形成します。
 
起業家やビジネスマンは、既存の市場や技術、業界の状況(これがジャズでいうところの基本的な曲の構造)を理解します。
そして、それらの中で新たな可能性や機会(これがジャズの即興演奏に相当)を探し出し、それを活用してビジネスを展開します。
 
つまり、「事業機会発見型」のアプローチでは、外部環境や市場の中にすでに存在する機会を見つけ、それをベースに新たな事業や製品、サービスを創出します。
これはジャズのミュージシャンが既存の曲の構造の中で新たなメロディやリズムを発見し、それを用いて自由な演奏を行う姿に通じます。

 
一方「事業機会創造型」はヒップホップ型組織が適しています。

ヒップホップは多様な音源をサンプリングし、それを自由に組み合わせて新しい音楽を創造します。
 
サンプリングとは、既存の音楽から一部を切り取り、それを再構成して新たな音楽を作り出す技法です。また、リミックスやマッシュアップなど、既存の音源を自由に操り、新たな音楽的価値を創造する手法が多用されます。

それによって、ヒップホップは様々な音楽ジャンルや文化が交差し、新たな音楽が創り出される場となり、DJやラッパーたちは既存の曲から新たな価値を創り出し、完全に新しい曲を生み出します。


 
これは起業家が自分の行動と創造性によって新しい事業機会を創り出す「事業機会創造型」のアプローチに似ています。

起業家やビジネスマンは、既存のリソースや技術を自由に組み合わせ、新たな価値を創造します。
 
つまり、「事業機会創造型」のアプローチでは、新たな市場や機会は既存のリソースや技術を創造的に組み合わせることによって創り出されます。
 
これは、ヒップホップが既存の音楽を創造的に組み合わせて新たな音楽を創出するプロセスに通じます。
 
 
自分たちの組織の目的・目標が何なのか?を改めて考え直してみると、どんな人材が必要で、どんなリーダーシップとフォロワーシップが大切なのが見えてくるはずです。


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