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ジャズメンに学ぶ「履歴書に書けない特技を持っているプロ意識の高い人」

多様性の高い集団による相互作用過程においては 集団が創造性パフォーマンスを発揮する可能性が高まり 集団の創発性が生まれることが期待される

一方 コミュニケーションにおいては 葛藤 を誘発しやすいのも事実です

① 意見の『多様性』は 敵意のようなネガティブな感情的葛藤

② 意見の『類似性』は 集団創造性を阻害

この相矛盾をいかにして プラスにもっていくのか?

こんな人が入社面接に来たら?


① エロール・ガーナー

あの名曲「Misty」を作曲した エロール・ガーナー

実は「譜面が読めない」有名なジャズメンの一人です 

演奏中に唸っているのはメロディで 思い出しながらピアノを弾いています

エロール・ガーナーは 日本においては 知名度、評価ともに高いジャズマンとはいえません

名曲「Misty」は 1954年に自らのピアノ・トリオで演奏したのですが 1959年に 歌手のジョニー・マティス が ジョニー・バークがつけた歌詞を使って録音して大ヒットした曲です


② ウェス・モンゴメリー

ウェス・モンゴメリーも 譜面が読めません

ところが 当時人気絶頂のライオネル・ハンプトン楽団の欠員メンバー募集に合格して 楽団員の一人として各地を巡業で回ります(1948/7~1950/1楽団に在籍 退団後は家族が住むインディアナポリスに戻る)

1959年9月7日 キャノンボール・アダレイ がウェスのライヴを観に行って衝撃を受け ニューヨークに帰るや否や 

「インディアナポリスのすごいギタリストがいる」と紹介したことで ウェスはリバーサイド・レコードと契約することができて 1960年にアルバム『The Incredible Jazz Guitar of Wes Montgomery』をリリース

これで ウェス・モンゴメリーの名がジャズ界に知れ渡るようになりました

当時のレコーディングは 各ミュージシャンが顔を合わせて2~3回リハーサルをしたらすぐに本番というケースが多いので ウェスは 事前にその曲の音源を送ってもらい、セッションの日まで必死に練習していたそうです


入社面接に こんな人がやってきて 「譜面を読めない」と発言しただけで 不採用でしょう



現実には 「え?決算書の読み方もわからないの?」 って人だって職場にはいます

その人を放置しますか? 教育しますか? それともイジメますか?

その人が”できる範囲”を見極めて より実践的な課題を与えて 教育・指導をして戦力化するんでしょう


『どこを切っても金太郎飴』的教育でなくて その人の長所を引き出す

それが現場の教育でしょう



平均点社会ではイノベーションは創造できない


組織の構成必要十分条件

① コミュニケーション ② 貢献意欲 ③ 共通目的

②と③がなければ 組織に所属している意味はなく 

最も大事なのは

① コミュニケーション と言われることが多いと思います


組織の創造性を高めるにも『”和”を大切にする心』は必要ですが、、、

”いい子”になって 調和を増進して 集団の和を大切にする という言動は 同調圧力の要因のひとつ で 気持ち悪いです


『異論を唱える人』=『嫌いな人』 で排除されるといった 情緒的コミュニケーション では ガチな議論は 成り立ちません


『異論を唱える人』=『興味がある人』であって その人の話をじっくり聞いて 自分との相違点の根本を探りたくなる 好奇心 が必要です

その相違点の根本に 自分が気づいていなかった視点 を教えてくれるヒントが隠されていると思うからです


「思い込みはいつだって敵 見えるものも見えなくしてしまう」


同類が集まった『ムラ社会』は 平均点をとれる人々の集まりでしょうから「譜面が読めない」なんて論外なのかもしれません

平均以下がある エロール・ガーナーもウェス・モンゴメリーも イジメ対象になるのかな?


実は 集団の創造性を高められる人材は 

履歴書には書けない特技を沢山もっている人

と考えてもいいのではないですか?



あり得ない?あり得ないなんてことはあり得ない


「譜面が読めない」ジャズマンもジャム・セッションには参加できますが

マイルス・デイヴィス曰く

「もしミントンズ・プレイハウスのステージに立って何も演奏できなかったら、お前は客に無視されたり罵声を浴びせられて辱められるだけでなく、店から蹴り出されるぞ」


プロなんですから ちゃんと演奏できなければ 放り出されます


ジャズメンの革新と創意の クリエイティブ・コミュニケーション は

『対話的な合奏』=『インタープレイ』

で 言葉を越えた『対話』 ができることが重要です


この投稿で ビル・エヴァンスは イジメられた噂があると書きましたが 個性的なメンバー同士なのですから 多少の”いざこざ”や 相性が良くない ということが あって当然でしょう


ジョン・コルトレーンビル・エヴァンスには 音楽観の違いもあったと私は思っていますが

ジャズ史上、マイルス・デイヴィス ジョン・コルトレーン ビル・エヴァンスの組み合わせより貴重なものは何もない

ということは 間違いない事実です


ビル・エヴァンスは『カインド・ブルー』録音後(ドラムの ジミー・コブは 基本的にはサイドマンに徹する人なので別として)

アルト・サックスの キャノンボール・アダレイ と共演

ベースの ポール・チェンバース と共演


要は 彼らは プロフェッショナル なんです


「前例がないのでデキない?」「マニュアルがないのでデキない?」

こんな甘ちゃん発言をしているようでは イノベーションが創造できるはずがありません

この人が 好きとか?嫌いとか? 情緒的コミュニケーションは 仕事上は必要ないんです


求められるのは 最高のパフォーマンス 自己ベスト更新 プロ意識



利害関係がある間柄での本音の対話とは?


本社から役員さんがやってきて

「今日は無礼講だ 本音で語り合おう! 何を言ってもいいぞ!」


こんな発言をするのは この会社は『建前で話す』のが大前提 という証拠


利害関係のある 上司と部下 での 本音の対話は成立しない

成立するとすれば ビジネスの建設的な議論

と私は思います


日本は集団主義社会として成り立ってきた。少数の個人主義者の意見は余程のことがなければ 全体の意思決定には関わらない。集団の意見がいつの間にか決まって それに全体がなんの疑いもなく融和してゆくのが日本の集団主義社会である(引用:山本尚著書『日本の問題は文系にある』)


『本質直観』を組織化するのは「直接経験の共有」が有効 


一緒に 手を動かして考え 歩きながら考え といった経験の共有しながら そこで出来てた直感を 論理に結び付けていく

会議室で向かい合って 対話したからといって いいアイデアに繋がるわけではないでしょう


 「~であるべき」という考え方の押しつけを止めること

 自分が知らないこと やったことがないことを 否定しないこと

 相手に興味を持つこと (「好き」の対義語は?「無関心」)


ジャズのセッションのように「直接経験の共有」ができれば 『本質直観』できるのは ビジネス職場でも同じことです

職場で「直接経験の共有」は『図上演習』によって疑似体験は可能です


現実の営業ターゲットの状況をテーマにして

「どんな戦略が考えられるのか?」「どんな視点からの戦術が効果的か?」

と チーム・メンバーで議論すればいいと考えます


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『正解のない問題』での議論ですから 斬新なアイデアだって構いません

企業情報調査は この動画のイメージで『先方社長へ聞きたいこと』という切り口で 若手社員を中心にやってみるのも 勉強になると思います



議論のテーマにするターゲットは何社もあるはずです


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手間がかかるばかりで 効率の悪い顧客の見極めもいいと思います


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この『図上演習』で 建前 の議論なんて必要ないです

今後のスケジュールも 役割分担も オープンに決定してもいいと思います



まとめ


コンサルタント先生の多くが 『対話』の重要性 を訴えています

ところが 精神論ばかりで 具体策は抽象的でボンヤリした記事が多いと感じます

私は 密室で 上司と部下が 建前の”本音『対話』ごっこ” するくらいなら 堂々とオープンの場で ビジネス論を戦わすことの方が 生産性向上になると考えています



【ご参考】クリエーター紹介


難しい書籍を読むより コンパクトに要点が書かれている『note』掲載記事を読めば 自分の知らないことを教えてくれます


私が 興味があって 知らないことを 教えてくれるクリエーターさんを紹介します

いずれの方もお会いしたことないですが もはや同志です!


【様々な観点で教えてもらえる】:楠瀬 啓介さん

楠瀬さんからは 多くの刺激と”気づき”をもらっていて 本当に勉強に成ります

楠瀬さん主催の共同運営マガジンにも誘ってもらいました


【様々な気づき】:定年のおっちゃんねる さん


【働き方改革】:🔥おじさんDX🔥さん


【飲食関係】:オードリー7(流石 種)さん


【ドローン】:さかとぴ@尾張一宮ドローンさん


【M&A】:スモールM&Aアドバイザー合同会社アジュール総合研究所さん


【ファッション】:アキスケさん





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