“一億総評論家”の皆様にお願いしたいこと
SNSの普及によって、今や誰もが誰に対して「評論」できる時代になった。
“社会性を欠いた行為”に関して誰かがSNSで“呟く”と瞬く間に拡散され、それを行った人が批判の矢面に立たされる。
このことが、TVのワイドショーで取り上げられたりすると、更にバトルは加熱化し、“誹謗”“中傷“ツィート&リツィートが飛び交う。
しかしながら、ネット上では、他人の逸脱行為やルール違反を許せない人が増えている。やや度が過ぎると感じるレベルだ。
しかし、現実社会、特に大企業内で、他人の逸脱行為やルール違反を「間違っています」とを面と向かって行っている人はいない。
時代劇としか思えない【“小判”入り菓子箱】を受け取っても疑問も抱かない大企業役員陣。
国家ぐるみの高齢者詐欺を“見て見ぬふり”してきた管理職陣。
このニュースを聞いて
「大企業って、どうなってんの?」
「世間ズレしてない?」
と多くの一般人が思うはず。
大企業内では『会社の“常識”、世間の“非常識”』というフレーズが罷り通っている。
例えば、「和が大切」という言葉がある。
「和を大切」にするというのは、上司に対して反対意見を出さないことだ。
反対意見を出すのは、「和を乱す」ということになる。
大企業に入社してくる人間は、厳しい受験戦争を乗り越えて名門大学に入学し、勉学やスポーツに勤しんだ学生生活を過ごしてきた優秀な人材だったのだろう。
入社時は、野望と希望に満ち溢れ、“働き”を認められてこそ、出世をして人の上に立つことができると思い健気に働き始める。
“同期”と呼ばれる“たまたま”一緒に会社に入りしたメンバーは、同じスタートラインに立って“出世レース”に出走させられる。
入社数年後に第一選抜が行われ、その狭き門をくぐった人間だけがエリートの道を歩める。
最終的に役員になれる人間は一人か二人といった感じだ。
ところが、“社内派閥抗争の醜さ”や“社内政治の重要性”を目の当たりにして現実を突きつけられる日々を過ごすとともに、
【“偉くなりたい”がための“出世”を目指す】
という思考に変化していく。
人脈は、お互いにWin-Winあるいはギブアンドテイクの関係のもとに築かれて行く。
この関係を構築していくには、
「上司の出世に役立つ部下」であり、
「自分の出世に貢献した部下を出世させる上司」
でなければならないことになる。
最低限の自分に対する保険として、まず自分の第一次評価をする直属の上司に付こうと考えるのも当然かもしれない。
しかしながら、上司が人事異動で交代、自分の転勤による上司の変更によって、直属上司の所属“派閥”を確認して、瞬間的に自分を上司カラーに同化できるカメレオン的な風見鶏タイプに徹する必要もある。
どちらが勝つかわからない派閥抗争なので、抗争相手が上に立った場合には、負けた側の出世の道が絶たれる。
報復として、日の目を見ることのない部署へ飛ばされる可能性だってある。
【新しい事をやる決断】は当然リスクを伴うものである。
成功すればいいが、失敗することは自分の進退に関わる致命傷になりかねない。
それであれば、上司や本店からの指示・命令に従順に従っていれば個人の責任は免れる。
大企業は派閥抗争が顕著で、各自の評価が派閥によって左右されるというのは政党以上かもしれない。
派閥内の指示は「守る」、派閥内メンバーを「庇う」、派閥メンバーの不祥事は「隠す」。
人事考課会議で当落線上の争いの場合、最終決定権限者と同一派閥のメンバーが選ばれるのが“常”である。
それで一定程度の昇進・昇格は保証される。
一億総評論家の皆さん!
アメリカのニュース記事の文章は、12歳の人が理解できるように書かなくてはいけないとされています。
ホワイトハウスのホームページなども、小学校6年生が分かるようクリアに書かれています。
「他人のフリ見て我がフリ直せ」というように、他人の行為は「ここが可笑しい」「ここが間違っている」と気が付くものですが、自分の行為はよくわからないものです。
大企業の偉いさんや官僚のトップ層の方々に、苦言を呈する人は同じ組織内には存在していないんです。
そんな人々に“傷つける表現”ではなく、間違ってる事は「間違ってる」と注意して、「正しい方法」を、小学校6年生でも分かる文章で伝えましょう。
そして注意された人は、相手が年上・年下関係なく「ありがとう」「ごめんなさい」と素直になりましょう。
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