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サプールを愛しアフリカ(コンゴ民主共和国等)を研究する”たった一つの理由”

黒人音楽を愛し、ファッション好きな私にとって、コンゴのファッショニスタ「サプール」との出会いは衝撃的で、その後の人生観を変えたと言っても過言ではないのです。ちょっと大袈裟?(笑)

るるゆみこさん から共同マガジン参画のお誘いを機に、改めて「サプールへの想い」を書くことにしました。


2014年12月04日(木)NHKのTV番組「地球イチバン『世界一服にお金をかける男たち』」でサプールの存在を知りました。

残念ながら音声なしです ↓ ↓ ↓


「サプール超ヤバイ!めちゃくちゃクールだ!カッコいいわ」


この番組でサプールの虜になってしまった単細胞の私は

「大人になったサプールになる」

という決意を固めたのです。(ん?)


「まずは、見てくれを変えよう!」と古着屋さん廻りをして、様々なスタイルを試しながら、自己満足だけのサプール風アイテム探しが始まりました。

そんなある日の夜、いつものように音楽聴きながらブラウジングしていてAFP通信のニュース記事に辿り着いたのです。
(うろ覚えなので正確性に欠けるのですが、次の記事だったのでは?)

キンシャサ・ゴンベ(Gombe)地区で行われた「サプール」の創始者Stervos Niarcos Ngashie氏の追悼イベントに参加した「サプール」のメンバー

「え?キンシャサのサプールは、山本耀司や三宅一生も着るのか?」

“キンシャサ”と言えば、1974年10月30日のモハメド・アリとジョージ・フォアマンの世界統一ヘビー級タイトルマッチ「キンシャサの奇跡」を思い出す程度の知識しかありません。

ステルヴォス・ニャルコス?聞いたことある名前だが、、、?」

「”ザイール74”に関係あるかも」とレコード棚からLPを引っ張りだしました。

【ザイール74】
「キンシャサの奇跡」に先駆けて行われた音楽祭で“ブラック・ウッドストック”とも呼ばれたジェームス・ブラウンをはじめ、B.B.キング、ビル・ウィザース、ザ・スピナーズ、ザ・クルセイダーズなどアフリカン・アメリカン・ミュージシャンらとアフリカのミュージシャンが競演するという歴史的コンサート

出演アーティストにステルヴォス・ニャルコスという名前はありません。

「待てよ!コンゴと言えば、パパ・ウエンバだ!」

「ビンゴ!」

パパ・ウェンバに影響を与えた人物が、ステルヴォス・ニャルコスです。
彼は、サプールであり作詞家で、1984年リリースのパパ・ウェンバのアルバム『FIRENZE』で共演していました。

このアルバムに収められている『Proclamation』(作詞:ステルヴォス・ニャルコス)は、キンシャサで大ヒットします。


『ヨーロッパでブランドものの洋服を買い、それを着てキンシャサに戻って来た者こそが、真のサプールとして認められる』

パパ・ウェンバは、ヨーロッパの最新ファッション(ジャン・ポール=ゴルチェやマリオ・ヴァレンチーノなど)に身を包んでライヴを行っていました。

そしてパパ・ウェンバは、日本が誇る世界的デザイナー:ヨウジ・ヤマモトの服でキンシャサのステージに上がったのです!


私が大好きな音楽とファッションとリスペクトするアフリカ系ミュージシャンが関連しているのですから

「サプール文化が生まれた真の理由は何か?」

という疑問を解決しなければなりません。

そこから、コンゴ民主共和国関連の書物を読みだしたのです。


「コンゴの闇ってヤバすぎだよ!怖いわ」



2016年サプールの写真集を出している写真家・茶野邦雄さんによる写真展や山本寛斎とサプールのコラボファッションショーなども開催され、巷ではちょっとしたサプール・ブームで盛り上がっていました。

ファッション関係などの供給サイドにとっては、コンゴ両国の歴史や「闇」を多く語ることは得策ではないという販売戦略上の考えもあったのかもしれません。

「流行物は廃り物」と言われるように、サプール・ブームは「あっ」という間に去っていきました。

サプール人気に群がってきた人々は、ブームに乗っかかっただけで、コンゴの情勢には興味もなかったのでしょう。

また、一部の心無い人からは

「わずかな給料で高級スーツを買うなんて家族思いでない」
「贅沢でしかない趣味はやめるべき」

といったサプールに対する誹謗中傷も広がっていました。

これらは正にサプールの本質を見誤ったもので、その文化の深い意味を理解していないことの表れです。



2020年の引きこもり生活で、コンゴの「人権問題」「児童労働」「性被害」などの問題を深く知っていった頃
女性のサプール(サプーズ)にフォーカスした
「Sapeurs: Ladies and Gentlemen of the Congo」
という写真集が発売になりました。

「多くの女性が困っているのに見過ごすわけにはいかない!」


何の力の無いくせに、屁にもならない使命感(自己満足)と自意識過剰によって、嫌がる知り合いの古着好きや音楽好きの若い衆と飲むたびに、迷惑を顧みず

黒人音楽の素晴らしさとルーツとサプール文化の光と闇

を語り出したのです。


「Sapeurs: Ladies and Gentlemen of the Congo」という写真集の一部


コンゴ民主共和国は、典型的な「資源の呪い」状態で、多くの問題が解決の糸口さえ見つかっていません。

先端技術には欠かすことができないレアアース・レアメタルに関わる問題は、サプライチェーンに組み込まれている限り簡単に解決できるものではありません。

コンゴ民主共和国の”ウラン”は、第二次世界大戦中のアメリカ原爆計画で使用されました。


サプールを愛しアフリカ(コンゴ民主共和国等)を研究する”たった一つの理由”


黒人音楽の源泉であるアフリカの歴史や現状をより多くの人に知ってもらって、仲間と一緒に”平和のステップ”を踏みたいからです。(キマッタ!)


最後になりましたが、【共同マガジン】LOVE,JOY&PEACE参加した皆さんへ

今後(コンゴ)もよろしくお願いします。

マグさんのお店にお邪魔する際には、GAVI流サプール・スタイルで参上したいと考えております。


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