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欧州AI法が発効

本日、AIに関する世界初の包括的な規制である#欧州人工知能法 (European Artificial Intelligence Act)が発効しました。

例えば、何が禁じられているかというと・・・
❌リアルタイムでの遠隔生体認証のためにインターネットからの無差別な画像収集に使用すること
❌脆弱性や弱者を狙い、自由意志を操作するために使用すること
❌職場や教育環境における感情認識に使用すること
❌自然人を評価・分類するソーシャルスコアリングに使用すること

👉高リスクAI システム
ANNEX III [High-risk AI systems referred to in Article 6(2)]

🔑キーワード
安全・透明性・無差別・追跡可能性・環境に優しい

#翻訳者 として気になるのは、#AI と#著作権 の関係です。最近の #MTPE (機械翻訳の #ポステエディット )の動向を見ると、人間の貴重な知見がAIに搾取されているような気がしてなりません。

🖊️EUのAI法にも著作権関連の規制が盛り込まれています。

#汎用AIモデル 提供者の義務
Article 53
Obligations for providers of general-purpose AI models
1 (c) put in place a policy to comply with Union law on copyright and related rights, and in particular to identify and comply with, including through state-of-the-art technologies, a reservation of rights expressed pursuant to Article 4(3) of Directive (EU) 2019/790

少なくとも#学習用データ の#透明性 が目指されていることは、執筆業者のはしくれとして歓迎👏するところです。

しかし、規制の全面的な施行は、発効から2年後の2026年。ChatGPTの登場から2年も経っていませんが、これまでに世の中は激変しました。その意味では、少しもどかしい感もあります。

そのためか、規制の枠を保ちながら、刻々と変わるAI技術の実証を可能にする「#サンドボックス」 という制度が設けられています。

Article 76
Supervision of testing in real world conditions by market surveillance authorities

もっとも、加盟国によるAI規制サンドボックスの設置も、今から2年後までということのようです。

#通訳 をしていていると、どの分野でもEU法規が実質的に世界水準になっていることが多いと感じます。日本を含めた、世界諸国の関連規制でEUのAI法が青写真になりそうです。

💪危機をチャンスに💪

二年後にはドイツでもAI規制サンドボックスが設置されているはずです。規制の原則だけではなく、実践の様態を知るために、日本からも調査団が来ないかしら、と期待しています。そのときのために、勉強しておきます。

Inspired by an article by Ms. Barbara Hardy in BDÜ’s magazine, infoNRW, June 2024 issue.

"GENERATIVE KI, DEEPFAKES, LLAMA ETC. - WARUM EINE REGULIERUNG NOTWENDIG IST
KI-Gesetz der EU: Das müssen Übersetzer*innen und Dolmetscher*innen jetzt wissen"

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