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「刺さる」の原義を体感する
「心に刺さる」という新語はすっかり市民権を得ているようです。口語の世界だけかと思ったら、今どきの雑誌や書籍で活字にもなっています。さらにそれを短くした「刺さる」という形容詞も頻繁に目にします。
いわく、刺さる言葉、刺さる映画、刺さる本などなど。つまり、「感動する」の同義語として使われています。「やばい」が転じて、「すごくいい」の意味になるようなものでしょうか。
心の琴線に触れるという意味なら「心に響く」という美しい日本語があるではないかと思いますが、「刺す」という行為のもつインパクトが今の時代に受けるのでしょう。
🔪 しかし、「刺さる」には元々、傷つくという意味があります。にわかに物騒になった世の中に、「刺さる」の原義を思い出しました。ウクライナ戦地の映像を見たときに胸がひりひりとする感じ。ああ、「心に刺さる」とはこのことか。
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