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埼玉県議会の LGBTへの理解増進を図る条例 成立の報を受けて

埼玉県議会のLGBTへの理解増進を図る条例が成立したとのこと。

ここで説明するまでもなく様々な方・団体が指摘されているように「性自認」に関する規定が最も懸念されています。

詳細や問題点については今回まとめる時間が取れなかったので、弊会がその活動に賛同している女性スペースの会の記事をご参考にしていただければと思います。
https://note.com/sws_jp/n/n7429d28c4131
https://note.com/sws_jp/n/n4f5c01a42457

この条例については私たちの会でも何人かの会員が個人としてではありますが、反対のパブリックコメントを提出しております。

当事者から見ても十分に検討されていない、危険性を感じる条例案だったためです。

どうやらパブリックコメントの87%が反対だったという情報も盛んにSNSで流れていました。

抗議した団体や個人、ネット上などに溢れた疑問の声もありましたが、そのような声は無視されてしまい、残念ながら成立してしまいました。


「性自認」は私たち性別不合の当事者にとって大切なものではありますが、主観であるのも事実です。このように懸念の声も聞かず、丁寧な議論無しに決められるような簡単な話ではないことを私たちが最もよく知っています。

一般的に、性別不合は性同一性障害の後継概念とされています。つまり弊会は、社会で性同一性障害として知られる当事者として、この条例に危機感を持ち反対しています。(以降、簡単のため性同一性障害)

そもそも、LGBTのT「トランスジェンダー」は、皆さんの知っている「性同一性障害」とは異なる定義です。

一般的に「トランスジェンダー」と言ったとき、
・医療を必要とする性同一性障害の当事者ではなく医療を必要としない方々を意味したり、
・医療を必要としない人々を含む大きな枠の中に性同一性障害を含むような説明になります。

弊会では前者の捉え方、性同一性障害とトランスジェンダーはそもそも異なる存在であると認識しています。

いずれにせよ医療を必要としない人たちの中には週末だけ女装を楽しむ方々なども含まれます。また、オートガイネフィリア(*) などの人たちを含むという話も聞きます。
(* オートガイネフィリアとは男性が自身を女性だと思うことにより、性的興奮する一種の性的倒錯です。)


「トランスジェンダー」の定義がそれだけ曖昧だったり、広かったりすること、性同一性障害と異なる定義・存在であること(トランスジェンダー ≠ 性同一性障害)はまだ社会にほとんど知られていないと思います。

当事者とは誰か?トランスジェンダーの定義とは?それが曖昧なまま条例を制定するのは大変危険なことです。今からでも取りやめていただきたい、考え直していただきたいと思います。

また、これを読んでいる一般市民の方で、まだあまりこの問題を知らない方がいれば、ぜひ、この声に耳を傾けていただきたいと願っています。

今後、この条例について問題点を整理する時間が取れれば、まとめ、掲載したいと思います。

性別不合当事者の会


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