【要約】非属の才能 同調ではなく協調すること
人生の中で、私たちはなんらかの集団の中で生きていることが多い。
学校、職場、友人グループ、家族。
私たちは常に「集団」の中で生きてる。
そんな中で、集団のルールに従わず、自分の考えを持っている人たちがいる。
彼らは、非属の才能を持っている。
この本では、非属の才能を持つ人々が集団の中で生きることの難しさについて、そして世間が決めたブランドに本当の幸福はないということについて探っている。
著者紹介
著者は漫画家の山田玲司さん。
代表作は「ゼブラーマン」や「絶望に効くクスリ」など。
また、「山田玲司のヤングサンデー」という動画番組を配信しており、多くのファンから支持されている。(私もファンの一人)
漫画家としてだけでなく、人間としても魅力的な方で、ご自身を、ご機嫌主義者(何事にも前向きに楽しく取り組む姿勢のこと)と、本質翻訳家(言葉や行動の裏にある真意を見抜くプロ)という言葉で表現されている。
個人的に憧れているメンターの一人。
非属の才能とは何か?
非属の才能とは、「群れのルールに無条件に従えない感覚」であると著者は言う。
自分自身が持つ独自の価値観や感覚を大切にし、自分らしく生きることができる人が、非属の才能を持っていると言える。
非属の才能の持ち主として、著者は『さかなクン』をあげている。
私はこの例えで、非属についてすぐに納得できた。
周りに左右されず、自分の魚魚魚(ギョギョギョ)スタイルを貫く姿は、非属とはなにかを示す最高のお手本だと思う。
では、さかなクンのように群れにとらわれず、自分自身の非属の才能を信じて、幸福な人生を送るためにはどうしたらいいのか?
非属の才能を活かしながら、みんなと幸せに生きる方法とは?
その方法は
【同調ではなく、協調する】
ことであると、著者はいう。
自分の考え方を大切にし、他の人と協力しながら自分らしく生きることが大切なのだという。
では、協調と同調はどこが違うのか?
協調は、一人ひとりの個性と才能を活かして他者と協力すること。
それに対して、同調は、周りの流行や権威に合わせて自分を犠牲にすること。
ここで再び「さかなクン」の話。
さかなクンは今までは一度もいじめられたことがないそうだ。ここで『えっ?』と思う人もいると思う。私は、『えっ?』と思ってしまった。
さかなクンは間違いなく、非属の才能がある。
非属の才能があるがゆえに、世間のさかなクンに対するイメージは『変わり者』なのではないかと思う。
では、そんな『変わり者』の彼がなぜ周囲とうまくやってこれたのだろうか?
さかなクンは、魚に関するとんでもない知識量と才能を使って、みんなに喜びを与えたり、何らかの利益をもたらしたりしている。
そうすることで、みんなはその非属の変わり者を歓迎するようになった。
協調する変人は好かれるのである。
私も、同調する普通人よりも
好かれる変人に惹かれる思いはある。
なかなか簡単なことではないが、目指す価値はあると思う。
世間が決めたブランドに本当の幸福はあるのか?
世間が良いと決めたブランドには、憧れを抱いたり、それを手に入れることで幸福感を得られるという効果がある。
しかし、本当の幸福は、自分自身が望むことや目指すことを実現することにあるのではないだろうかと著者は言う。
例えば、高級ブランドのバッグを持っていることが幸福だと思っていても、実際にはそのバッグを手に入れた瞬間の喜びしか感じられない。
著者はそんなブランドに対する価値観を否定している。
著者に言わせたら、エルメスのバーキンはただのカバンなのである。
この感覚は、私も35歳を過ぎてから感じている。時計も機能性重視のスマートウォッチ(リンゴ製ではない)でいいし、車も高級車より燃費MAXのコンパクトカーに魅力を感じるようになった。ブランド思考の呪縛からはだいぶ距離を取れたように思う。
ちなみに、著者の山田さんは腕時計はアメ横で千円のやつだし、靴下に穴がしょっちゅう空いてる。
ブランドや、着飾りに興味がない。
それに対し、自分自身が目指す夢や目標を達成することで得られる達成感や充実感は、一生の宝物となる。
自分自身が本当に望む幸福を見つけ、それを追求することが、人生において本当の幸福を得るために大切である。
本書は、自分自身の非属の才能を発見し、それを伸ばすことが重要であることを教えてくれる良書です。
同調することは、一見安全に感じるかもしれないが、本当の成功や幸福は、自分自身を信じ、他者と協力することにある。
そして、世間が決めたブランドや規範に囚われることは、真の自己実現を妨げることにつながる。
私たちは、自分自身を信じ、自分の才能や価値観に基づいて行動し、他者と協力して、より良い世界を共に作り上げることができることを忘れないでください。
そして、さかなクンのような
人を幸せに出来る変人を目指す。
ギョギョギョ。
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