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演劇を見る

僕は観劇が好きだ。気づけば2022年も半分過ぎたので、今年観た芝居を整理したいと思う。

1月:ナインストーリーズ(劇団かもめんたる)
2月:天日坊(コクーン歌舞伎)、鼠小僧(歌舞伎座)
3月:命ギガ長す(大人計画)
4月:こどもの一生(中島らも)、広島ジャンゴ(蓬莱)、ケダモノ(赤堀雅秋)
6月:ドライブインカリフォルニア(大人計画)、パンドラの鐘(野田秀樹)、夜の室温(ケラ)
※6月はドライブインカリフォルニアのみ観劇済み

この中では、「命ギガ長ス」か「広島ジャンゴ」が非常に良かった。ナインストーリーズも面白かったが、途中極度の腹痛に襲われたため、集中しきれなかった。最悪だ。
さて、この二つの演劇のあらすじを公式HPやwowowから抜粋する。

①命ギガ長ス(wowowより抜粋)
80代で認知症気味の母親エイコ(ともさかりえ)と、ニートでアルコール依存症の50代の息子オサム(三宅宏城)。貧困生活を送っている2人を、ドキュメンタリー作家志望の女子大生アサダ(ともさかりえ・2役)が撮影し密着していた。エイコの年金を当てにして酒を飲み続けるオサムと、パチンコに依存するエイコ。そんなアサダが撮るドキュメンタリーのVTRを見て、彼女の所属ゼミの教授キシ(三宅宏城・2役)は、ある問題を指摘する。エイコとオサムには、ある秘密があったのだ…。

②広島ジャンゴ(公式HPより抜粋)
舞台は現代の広島の牡蠣工場。
周囲に合わせることをまったくしないシングルマザーのパートタイマー山本(天海祐希)に、シフト担当の木村(鈴木亮平)は、手を焼いていた。
ある日木村が目覚めると、そこはワンマンな町長(仲村トオル)が牛耳る西部の町「ヒロシマ」だった!
山本は、子連れガンマンの「ジャンゴ」として現れ、木村はなぜかジャンゴの愛馬「ディカプリオ」として、わけもわからぬまま、ともにこの町の騒動に巻き込まれていく―――!

命ギガ長スについては、あらすじを読んでいても「ある問題」「ある秘密」など隠された何かを示唆する気になるワードが続出しており、わくわくが止まらないだろう。しかも、このお芝居は下北沢のザ・スズナリで上演されており、演者と客の距離感が抜群に近い。あの距離感で、演者が客席に向けて語りかけると、まるで自分一人に向けて話しているような錯覚に陥る。セリフ一つ一つが強いため、胸にガツンと響いた。一緒に見に行った友達は、本を買っていた。

広島ジャンゴについては、あらすじを読んでも全く意味が分からないだろう。当然僕も意味が分からなかったが、なんとなく面白そうだったのでチケットを買って観劇した。予想に反して、これがめちゃくちゃよかったのだ。現実の広島と、架空の西部ヒロシマに名前は違うが同じような人物が存在しており、結果的に両方を行き来する木村(鈴木亮平)が、ヒロシマに生きる人々の背景を知るにるれて、広島に生きる人々の背景も知っていくといった感じだった。それそれの場でそれぞれの立場で一生懸命生きる人に対して、何ができるか。そして、どうすれば何かできるか。そんなテーマを持った芝居だったように思う。ラストも柔らかくてよかった。
一歩前に進むには、わずかな勇気があれば良いんだなーって感じた。

東京にいるなら演劇を見なければ損だと思う。やはり、生の迫力はすごい!
大きな劇場は、下北沢の本多劇場グループ、渋谷のシアターコクーン、池袋の東京芸術劇場、三茶の世田谷パブリックシアター、赤坂のアクトシアター、横浜の神奈川芸術劇場あたり。大きな劇場では有名なテレビスターが出演している舞台も多いので、ぜひ足を運んでいただきたい。そこで配布されているチラシから、次に見に行く舞台を選ぶのもまた楽しい。
 
というわけで、舞台の世界に触れてみてください―。

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