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松代町 ブルーベリー×太陽光発電 ソーラーシェアリング記録

ソーラーシェアリングって何?

ソーラーシェアリングって知っていますか?営農活動をしながら同じ土地で太陽光発電設備も設置し、太陽の光を作物とパネルで文字通り【シェア】する設備のこと。
今回は、長野県長野市松代町で昨年完成した、弊社が営農管理をしているソーラーシェアリングについて説明します。

なぜ「農業だけ」「太陽光だけ」ではなく、ソーラーシェアリングをするの?

応えは簡単。「農業にとっても太陽光にとってもメリットがあるから」です。
今回実施した松代町の事業スキームについて説明します。

農地側の視点

元々は耕作を何年もしていなかった農地。地主さんは通常、使わなくなった農地は宅地として活用する不動産業者に売ったり、別の目的で使ったりします。でも今回の農地は、農振地域という農地としての活用しかほとんど認められていない土地でした。地主さんは農業をやめても他の目的で利用したり売ったりすることができないため、困っていました。

太陽光側の視点

太陽光発電用地としてふさわしい場所は現在少なく、安い土地は起伏の激しい山林や日当たりの悪い土地ばかり。かといって農地は転用ができなければ太陽光として認められません。太陽光に相応しい土地を求めていました。

ソーラーシェアリングという選択肢

そこで現在制度化されているこのソーラーシェアリングは、今回の松代町の土地のように、農地としての縛りが強い土地でも【営農活動をする】前提で特例として太陽光発電所の建設が認められているのです。
松代町の設備は、事業者と営農者が分かれており、事業者が太陽光発電所を所有し、営農者(弊社)が農業を実施するというスキーム。
しかも事業者側から今回営農を行うブルーベリーの苗や鉢植え、その他農業に必要な設備も支給されるというものでした。通常より安い土地代金で太陽光発電を実施できているため、事業者は農業側の初期投資を負担してくれているのです。
また、営農者である弊社は、太陽光発電の管理業者でもあるため、営農をしながら発電所の管理も行えます。
事業者も太陽光に相応しい土地で事業を実施でき、営農者は初期投資0で農業を始められる、そんなスキームでスタートすることができました。

農業を主体に事業実施を組み立てる!

今回の松代町の事業に関しては、土地活用のメインは農業です。ここが重要なポイント。昨今この制度を悪用し、太陽光ありきの設備が増えている報告が上がっています。そのため、一度許可を取ってしまえば農業をほったらかし太陽光だけをメイン事業として実施する事業者が増えているとのことです。
この制度の根幹は農業収入のUPにより、荒廃農地の削減や農業従事者の収入UP、事業継続につながることを目的としています。あくまでも主体は農業です。
弊社では農業に本気で取り組んでいます。昨年はブルーベリーでのソーラーシェアリング1件、今年は1月から工事が始まる同じくブルーベリーのソーラーシェアリングが1件、4月からは信州ソルガムの栽培を開始します。
太陽光の管理も弊社の事業の1つですが、ソーラーシェアリングの主人公は農業です。本気で学び、本気で収益を上げるべく取り組んでいます。

ブルーベリーの発電所について

今回設置した松代町のソーラーシェアリングを紹介します。

ブルーベリーの苗から育てています。
ブルーベリーの苗
ブルーベリーの苗
ブルーベリーにしっかり光が当たるように設計された太陽光発電設備

土地約1000㎡、苗の数96本です。写真ではまだ苗なので密集させて育てていますが、現在すでに大きな鉢へ植え替えをしており、土地全体を使ってブルーベリーを育てています。
本格的な収穫は来年になりますが、現在もすくすくと育っています💪💪

持続可能な農業とエネルギー自給を目指して

弊社のMission「クリーンエネルギーで未来を明るく照らす」を追求する1つの大きな事業がソーラーシェアリングです。クリーンエネルギー事業は、農業が抱える問題も解決に導けるポテンシャルがあります。より安心安全で収益性の高い農業と、クリーンエネルギーである太陽光発電のコラボで、持続可能な社会創りに貢献していけると考えています。

ぜひ沢山の仲間と共に地球についてこれからも考えていきたいです。