見出し画像

【微ネタバレ】 すずめの戸締り 【女子高生要素アリ】

「すずめの戸締り」を見てきたので感想を記します。
総じて面白かったのはともかく、なぜ面白いと感じたのか、3つのポイントで考察していこうと思います。

現実とファンタジーのバランス



新海誠氏は、世界観を鑑賞者に植え付けるスピードが異常に早いな、と痛感しました。
猫が喋ってる!とか、椅子が!とか、一歩間違えたら
「こんなん土曜日に見る夢みたいで、とんちんかんだなあ」
なんて思われそうな設定をよくまとめた印象を受けました。

また、震災をモチーフとしていることもあり、
トラウマを持った人々に細心の注意を払っていることも感じられました。

途中、警報だとか津波だとかの表現が合ったので私も過去に浸ろうかなと思ったところ、ちゃんと数秒で次のシーンに行っていました。
あの頃を思い出したいならyoutubeでも見てろよ、と言うメッセージが伝わってきました。

猫へのヘイト処理

北村匠海「♪ 猫でオナったんだよな君は〜」



本編では猫がカギとなって物語が進んでいきます。
舞台が移るにつれて綺麗なオチに繋がるのは見てて気持ちが良いものでした。

多分最後のシーンは映画の制作の早い段階から決まっていたのだと思います。
その都合上、「ワガママな猫に振り回される」と言う構図が必要だったでしょう。

「今から沢山、人が死ぬ」

こんなことを猫に言わせて、新海氏はイヌ派かハムスター派なのかなという偏見を持ったのも確かです。

上映前に「さがみ典礼」のcmがあったのも伏線でしょう。
生前葬だなんてオツだなあ(白目)

しかしながら、やはり監督の手腕もあり、特定の登場人物にヘイトが向きすぎないようになっています。

(まあちょっと言葉足らずだったり、「先言えば良くない?」みたいなシーンがあったのも確かです。でも社会人経験がない人ばっかりだったので私は俗世で汚れちゃっただけなんだと思います
逆にそれくらいしか重箱の隅がない)

やんちゃに飛び回る主人公にも、「まあ可愛い女子高生だからしょうがねえな」と思いました。
半獣人のオークがあんなことをしていたら当然即時捕獲、殺処分です。
優しい世界だなー

女子高生を扱うからには、当然フェミニストも無から湧き出てきます。
「性的搾取やめろ」
「恋愛脳ホイホイ」
こんな意見も想定済みで、配慮が張り巡らされておりとても健全な作品だと思いました。

創作物上で架空の人殺してお涙頂戴して楽しい?←バーカ



当作品は、震災を取り扱う作品です。
でも、人が明確に死んだ描写はなかった。
それでも、いやそれもエッセンスとなってすごく感動しました。

私が映画館から一人席を立とうとすると、女子高生くらいの二人組が左後ろにいました。
片方の女の子が泣きすぎて席を立たず呻いていました。
なんだか私までドキドキしたのを覚えています。
非日常を感じて2度美味しかったですね。

最も感動したのは、最後のシーンですね。
ある登場人物が2人で向き合って思いを語り合うシーンがあるのですが、そこで気を張っていた人の心がほぐれる瞬間を上手く描写していて強く訴えかけられました。

一人で見てよかった作品だったな、と感じました。


最後に

気分を害した人がいたならすぐ記事を消すのでコメントしてください。
あとポップコーン食べすぎて胃がギトギトなので今日は納豆を食べようと思います。
落語家・キスし亭キスして「お後がよろしいようで・・・」←消えろ。お前が要石になればいい

読んでくれてありがとうございました。
1,900円の内訳:
・席料:300円
・綺麗な景色:600円
・ステキな音楽:400円
・女の子が泣いている顔を見る代:600円
・週末何かやり遂げた感:プライスレス
・映画終わった後どんな顔していいかわからなくて受付のお兄さんと顔を合わせられなくて俯いて目の前を通った時の気持ち:プライスレス
・公園に行ってなんとなく吸った煙草の味:25円
・ヤニクラ:-25円


(おしまい)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?