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旅先の災害時に、安全に逃げ切るために【三井住友海上火災保険株式会社】

いつ発生するか分からない自然災害。河川氾濫や地震など、決して災害が少ないとはいえない日本において、もし、土地勘のない旅先で災害に遭ってしまった場合、避難所までどのように避難すればいいのだろう。検索すれば、避難所までのルートを提示してくれるかもしれないが、その道が安全かどうかは判断できない。そんな不安を解消するために実施されるのが「観光客向け災害時避難誘導モデル」だ。

避難所までの安全なルートを表示(実装フィールド:今治市)

今回の実装検証の舞台は今治市。今や国内外から年間33万人のサイクリストが訪れる「サイクルの聖地」として不動の地位を確立しており、人気の観光スポットしまなみ海道をはじめ、市内には様々な観光資源がある。
 
さらに、愛媛県を訪れる観光客の数は、コロナ前の令和元年には26,641千人に達した。コロナ禍の行動制限により、観光客数は減少したものの、今後の観光客数の回復は各業界で期待されている。

近年の水災害の増加や、今後南海トラフ巨大地震も予想されることから、観光中に災害に遭ってしまった観光客に対してのフォローは必要不可欠といえる。

もし、旅行中に災害に遭ってしまった場合、土地勘のない観光客が逃げ遅れてしまうリスクは高い。スマホで避難所を検索すると、その場所とそこまでのルートは提示されるが、その道が安全かは把握できない。そもそも災害時は、通信制限がかかるなど、スマホが繋がりにくくなる可能性が非常に高いのだ。また、外国人観光客は言語に対しての壁もあり、さらに被災リスクが高いといえる。

テクノロジーを駆使して、目指すは「観光客の逃げ遅れゼロ」(チャレンジャー:三井住友海上火災保険株式会社)

無償トライアル中の防災ダッシュボード/7月12日埼玉豪雨時の気象状況画面

土地勘のない観光客の「逃げ遅れゼロ」を目指すために立ち上がったのは、三井住友海上火災保険株式会社。同社は、保険の前後とも言える防災分野に注力しており、災害リスクの事前予想や、リアルタイムの可視化、災害後の被害推測をわかりやすくダッシュボード上に表示した、防災対策を支援する自治体向けWEBサービス「防災ダッシュボード」を開発。現在、全国の自治体で無償トライアルを実施しており、2023年にはサービスイン予定だ。

この「防災ダッシュボード」の技術を改良・応用したのが、今回実証実験する「避難ルート案内サイト」。

「避難ルート案内サイト」は、危険エリアとして気象庁のキキクルと国土交通省のハザードマップを避けた安全なルートを提案してくれる。キキクルのような動的データをリアルタイムでルートに反映するのは全国初の試みであり、それゆえ安全性が刻一刻と変化する災害時において、安全なルートを提示することが可能なのだ。さらに外国人観光客のために多言語にも対応している。
 
このシステムを使い、今治市で、市民と外国人に協力してもらい実装検証が行われる。

災害時にも活用できる「避難ルート案内サイト」

避難ルート案内サイトの画面イメージ

災害が起こった際、ネットが繋がりにくい、携帯基地局ダウンなどの懸念があるが、「避難ルート案内サイト」は、Wi-Fi(注)の基地局を活用することで、災害時の利用が可能となる。(注)災害時にフリー化
複数表示される避難所から、目的地を選択するとそこまでの安全な避難ルートが表示される。
 
本サービスを利用するためには、まず、Wi-Fi基地局の安定稼働が必要不可欠だ。「MS&ADインターリスク総研」による自然災害ハザード調査のもと、基地局の設置場所や非常用電源設備の有無など、現状の課題を可視化し災害時の基地局の安定稼働に向けた対策を実施する。

MS&ADの自然災害ハザード調査

観光客にも優しい避難所運営マニュアル

避難所に到着して終わりではなく、到着した観光客に対して、自治体側の適切な対応も求められる。今回の実装計画では、現在の避難所運営マニュアルに記載されている外国人観光客受入れ対応の内容をより詳細に記述するとともに、外国人観光客が避難所で困らないよう、自治体としても態勢をさらに充実させていく予定だ。
 
これらの取り組みは、安全で安心できる観光地であることをアピールでき、観光地としてのブランド価値が一層高まるといった期待もできる。
「もしも、旅行中に災害に遭ってしまったら!?」
土地勘がない観光客たちが、災害に遭ってしまった時の不安を払拭するだろう「避難ルート案内サイト」。
「観光客の逃げ遅れゼロ」を目指した取り組みはスタートしたばかりだ!

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