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1-1.教則本の使い方

世の中には教則本がたくさん出版されています。
初心者向けの教則本、ウォームアップのための教則本、特定の技術を習得するための教則本、そしてバイブルと呼ばれる代表的な教則本。

あなたは何か教則本を使っていますか?

多くのトランペット奏者が使っているからと自分も同じ教則本を手に入れ、さあ練習しようとページを開いたところ、あまりの音符の細かさ目がくらくらしてしまった。こんな真っ黒で難しそうな楽譜、とてもじゃないけど無理!

…そっと本棚にしまって数年が経過。

よく耳にするお話です。

特にバイブルと呼ばれる総合的な内容の教則本はとにかくページ数が多くて最後までたどり着ける気がしない。
そもそも、どこまで演奏できればOKなのかという線引きが最大の謎。これがもし普通の楽曲だったら譜読みができて、音を並べられて、合奏でタイミング合わせてミスしないようにかっこよく吹けるようにして、そして本番を迎えるという明確な流れがあるのでわかりやすいけれど、教則本は別に本番があるわけでもないし、深く追求したら永遠にひとつの曲で停滞するし、かと言って何となく通せるようになって、それで何か上達したのかもいまいちわからない。

さてここで問題。この方の捉え方に大きなミスがあります。それは何でしょう。

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