I trust you 「あなたのこと信じていますよ。」
数ヶ月前、あるカフェに行ったときの話。
その日はかかりつけ医の予約があったんですが、娘を学校まで送り届けてから予約の時間まで40分ほどあって、家に戻るには中途半端な時間だったこともあり、学校からかかりつけ医の中間地点にあるカフェに寄ることにしました。
そこは私の行きつけのカフェではなくて、個人経営のカフェ。
興味本位で以前入ったことがあって、内観など私好みで気に入ったんですが、wifiが使えないこともあり、行かなくなりました。
カフェに入ると、前回と同じ店員さんが笑顔で迎え入れてくれました。
「チャイティーお願いします。」
と私。
「ミルクは豆乳でしたよね。」
と店員さん。
!!!!!!!!!!
そうなんです。前回チャイティーを注文したときに、ティーに入れるミルクを豆乳にしてもらったんですが、何と憶えててくれたんです。
こういうのってうれしくないですか?
うれしい気持ちでテーブルについて、ノートを取り出して、思いついたことを書き出していると、店員さんがトレイにティーポット、ソーサーに乗せたティーカップ、そしてミルクジャグに入った豆乳を運んできてくれました。
行きつけのカフェでは、大きなマグカップにティーバッグがそのまま入っているし、家でティーを作るときにも、マグカップに直接ティーバッグを入れるので、こういう風にちゃんとティーを入れてもられるのはうれしいのです。
しかもこのカフェが出すチャイティーの美味しいこと!満たされた気持ちでチャイティーを美味しく頂いていると、年配のグループが入ってきたことに気づきました。
「おはよう!また来たよ。」
とそのうちの一人が言うと、店員さんも明るく対応していました。
とても元気なおじいちゃんたち。ワイワイガヤガヤと楽しそう。
そこに店員さんが近づいて行って、ひとりひとりの注文を取っています。
それぞれ、トーストのパンの種類だったり、ホットドリンクの種類などが違っていて、ベーコンなしの人がいたり、私だったら聞いているだけで、頭がこんがらがりそうなのを、その店員さんはテキパキと対応していました。
するとまた別のお客さんが入ってきました。
「昨日の宝くじの結果はどうでした?」
と店員さん。
数字をいくつか当てたみたいで、いくらか儲けたよう。
そのお客さんもうれしそうな顔で他の話をし始めました。
それにも店員さんは興味を示して、楽しそうに聞き入っています。
この人、この道の達人だ。
と、私はこの店員さんの仕事ぶりにとても感動していました。
チャイティーを飲み終えて、お腹も心も満足でレジに向かいました。
「とても美味しいチャイティーでした。もしよければ、どこのブランドのものか教えて頂けますか?」
と私。
それにも優しく答えてくれました。
お会計のときになって、私がキャッシュカードを取り出すと、
「5ポンド以下のお支払いは、現金のみとさせて頂いております。。」
「え?!そうなんですか?」
と言いながらお財布の中を見ると、現金は1ポンド以下しかない。。
「えー。。どうしましょう。現金持ち合わせていないです。」
と言いながら、何度も何度もお財布の中身を確認したんですが、やっぱりない。。
「近くにATMないですか?すぐに現金下ろしてきますが。」
「いやー。。近くにはないですねー。。」
困った。どうしよう。
と若干頭の中が真っ白になり気味になっていると、
「お支払いは次回でいいですよ。」
と店員さん。
「え?本当ですか?」
と私。
「はい。I trust you (あなたのこと信じていますから。)」
!!!!!!!!!!!!!!!
「ありがとうございます。明日の朝、払いに戻ってきます。」
そう言うと、店員さんはニコリと笑顔で、
「はい。では明日に。」
「ありがとうございます。では明日。」
「あなたのこと、信じていますよ。」
この言葉がとても胸に響きました。
あのときの私は、自分のことを見失いかけていて悶々とした日々を送っていたんです。
「あなたのこと、信じていますよ。」
あのときの私にとても必要な言葉でした。
そうだよね。
私も自分のこと、ちゃんと信じてあげよう。
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