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社会疫学者の駆け出し、時々内科医

 私は、内科医として主に高齢者の診療に携わる傍ら、社会疫学者の駆け出しとして研究に従事しています。
 社会疫学は日本ではあまり知られていない学問領域かもしれません。社会疫学とは、収入・所得、学歴といった社会的地位や人間関係、人との交流などの社会的要因が健康に及ぼす影響、そのメカニズム、そして対策を考える学問です。例えば、社会的孤立はタバコを1日15本吸うのと同じぐらい健康に悪いことが知られています。このように、社会的な側面から健康を捉え直し介入しようとするのが社会疫学です。

 血圧の数値には敏感な患者さんでも、健康には社会性も重要だと説明しても中々理解してもらえません。特に最近は、感染対策の観点から社会交流を促しても肯定的に捉えてもらえないのが現状です。
 健康というと食事や運動にテーマが偏りがちですが、このnoteでは社会性に焦点を当てて、特に高齢者の健康についてお話していきたいと思います。少しでも社会疫学の面白さや大切さが伝われば良いなと考えています。


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