濃厚接触者になって感じたこと・考えたこと
ようやく屋外でのマスク着用の推奨基準が緩和されました。
ただ、完全に撤廃するわけではなく、
まだまだマスク着用を巡る議論は続きそうです。
先日、身内に陽性患者が出たために濃厚接触者となりました。
当事者になってみて、濃厚接触者に課せられる社会的制約の重さを実感しました。
個人的にはマスク着用以上に、濃厚接触者の対応に関して議論を深めてもらいたいと切実に思います。
隔離期間中に感じたこと、考えたことを記録しておきたいと思います。
療養者への情報提供サイトがイケてない
陽性報告をして厚生労働省からSMSで届いた「療養中の方が関心の高い事項はこちらへ」のサイトが下記URLです。
https://www.mhlw.go.jp/stf/covid-19/kenkou-iryousoudan.html
恥ずかしながら、濃厚接触者の隔離解除の基準について最新の情報を持ち合わせておらず、一番に確認すべくリンク先を閲覧しました。
リンク先のページには掲載情報の目次はなく、情報を把握するためには上から下までスクロールする必要があります。
まず一番上に出てくるのが、「咳エチケットと手洗いをお願いします」
(これから自主隔離なんだけどね…)
新しい生活様式、熱中症にご注意、さらには通いの場の紹介まで、いたれりつくせりの情報が羅列されています。
一番知りたかった濃厚接触者の隔離解除については、ページの最後の方に
「陽性だった場合の療養解除について」というQ&Aの中にありました。
言いがかりかもしれませんが、これも画像ファイルのため文字が検索対象とならず、一々読み進めなければ該当情報に辿り着くことができません。
現在、保健師から連絡はなく、情報のやり取りはHER-SYSへの健康状態の報告のみとなっています。
それ自体に問題を感じていませんが、少なくとも必要な情報が自ら簡単にアクセスできるよう情報提供体制を整えるべきだと思います。
感染流行から2年以上が経過していながら、厚生労働省の公式ホームページにこのような貧弱なページしかないのは非常に残念です。
濃厚接触者の隔離解除基準が厳しい
濃厚接触者の隔離解除基準は、
・発症者の発症日から7日間待機、または、
・4日目、5日目に抗原検査で陰性を確認できれば5日間
というものでした。
以前よりは遥かに緩和されているものの、ワクチン接種の有無がまったく加味されていない基準に驚いてしまいました。
米国疾病予防管理センター(CDC)が提供するホームページを見てみると(アクセス性の差が歴然で、隔離期間の計算機まであっていたれりつくせりです)、下記のような内容でした。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/your-health/quarantine-isolation.html
つまり、濃厚接触者であってもワクチン接種を最新の状態に保っていれば、自宅にいる必要はないと指針です。
欧州疾病予防管理センター(ECDC)では、
https://www.ecdc.europa.eu/en/covid-19/prevention-and-control/quarantine-and-isolation
となっており、こちらは、ワクチン接種者であれば、
即座に検査を実施、陰性確認後2-4日後に再検査、症状観察、他人からの距離を取り、脆弱な人には接しない、という内容です。
自宅待機は明示されておらず、自主隔離したとしても最短2日で解除可能です。
隔離中大変だったのは、子どもたちを家にとどめておくことでした。
まだ幼く、状況を説明しても十分に理解できません。
家に居続けることにストレスが溜まり狭い自宅内で暴れまわるものだから、親もストレスを溜める、という悪循環があり精神的につらい期間でした。
重症化リスクが低くなった現段階においては、隔離期間の短縮を積極的に検討してもらいたいと思います。
濃厚接触者の制約が大きい限りマスクは外せなさそう
濃厚接触者の定義は、
となっています。
既に多くの人が指摘していますが、最後の基準がある限り、マスクは外しにくいでしょう。
大人であれば自制が効くでしょうからあまり問題にならないかもしれませんが、
子どもたち、特に未就学児がこれを守るのは不可能です。
この基準がある限り、保育所や学校が積極的にマスクを外す方向に動くのは、
難しいのではないでしょうか?
子どもが濃厚接触者に該当した場合、
親は育児と在宅勤務を両立させる必要が出てくるため影響が大きく、
親としてもマスク不使用に一律には賛同できないように思います。
以上が自宅隔離期間中に感じたこと・考えたことでした。
大変ではありましたが、子どもといる時間をたっぷり取ることができ、
意外な成長を感じる機会にもなりました。
とはいえ、家庭内以外の社会的活動はほとんどストップしてしまい、
やはり大変でした。
次のピークがいつ来るとも分からず、また濃厚接触者になる可能性があります。
その時には、今よりストレスのない隔離期間になっていることを願っています。
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